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疲れない人間関係のコツは、諦めること

人間関係で疲れないコツは、「こんな自分でも許して受け入れてくれる人を選んで一緒にいること」だとあらためて思った次第。

とある知り合いの方のツイートを見たら、「合わせない、頑張らない、諦めることが良い人間関係を築くコツ」と書かれていて、ははあ、なるほどなあと感じ入ったのである。

わたしは、周りの人に好かれようとしすぎていたのだ。

必要以上に良く思われようと頑張りすぎて、疲弊していたのだ。

わたしがやっている行動の根っこには、すべてに漏れなく「好かれたい」「良い人だと思ってもらいたい」という欲がある。

シェアハウスの共有スペースをすすんで掃除するのも、ゴミ出しや整理整頓や足りない備品の買い出しや美味しいお菓子をおすそ分けするのも、仕事の話にはひとつ返事でYESするのも、割り勘のときに少し多めに出しちゃうのも、ぜんぶぜんぶぜんぶ好かれたい欲求があるから。

この「好かれたい欲求発進」で行動してしまうと、良かれとおもってやったことが誰かの心を傷つけたり、その結果、避けられたり嫌われたりしてしまったときに、おもしろいくらいに情緒が乱高下するんですよね。

「こっちは身を削って時間を捻出してみんなのためにやってるのに、どうしてそれと同じぶんだけ返してくれないの!?」ってメンヘラ彼女と化します。頼んでもいないのに勝手に行動して勝手に病んで勝手に荒れて、タチが悪いです。

本来のわたしは優しくもなくマメでもなく気遣いや配慮も苦手で、24時間ニコニコできるような人間でもなくて、だからこそ努力と根性だけで外面を塗り固めて生きているのに、同じくらいの熱量を返してくれないと迷惑なくらいに落ち込むという、どうしようもないアレ。

この、ひとりで空回りしている感にようやく気づいて、それからは「完璧を目指すこと」をやめました。

最低限のことはするけれど、できないことはできないと開き直る。人に頼ったり甘えたりする。だめな自分も許してあげて、周囲に隠そうとしないでさらけだす。

人に合わせない、頑張らない、諦める。

その上で、許して受け入れてくれる人とだけ一緒にいると決めてしまう。みる人からみたら傲慢に映るかもしれないけれど、わたしの人生ですから本来はだれも介入できないはずなんですよね。それにようやく気づきまして。遅いよね。

当たり前のことをつらつら書くようだけれど、この地球上に生きて暮らしているわたしたち人間は、それぞれが個々の独立した存在じゃないですか。

みんな違う脳みそと目と鼻と口と耳と舌と心と感覚とその他エトセトラエトセトラをもって生まれてきた、別個の生き物じゃないですか。

たとえ同じ国に生まれて同じ言葉を話すからといって、考え方や感じ方や常識としているものまで、そっくりそのまま同じになるわけじゃないじゃないですか。

価値観が違うのって当たり前なんですよね。合わなくても大丈夫っていうか、そもそも合わせるものでもないっていうか、そういう次元のものですらないっていうか。

たとえば、水族館に行ってペンギンやクラゲをみて「わ~~~~~かわいい~~~~~!」ってわたしたちは思いますよね。何度も見たことある動物だとしてもいちいち騒ぎますよね。

でも、それだけですよね。

「今日はペンギンと会話できなかった、つらい……」とか「クラゲと意思疎通できなかった、わたしたちはいつまでも分かり合えないのかもしれない……」とか悟ったりしませんよね。そんなのは飼育員としての生き方を極めようとしているごく一部の人たちだけだと思うんですよ。

会話できないのも意思疎通できないのも、そもそも共通言語を持ち得ていないしそういうものなんだから、当たり前じゃん!

で、終わるじゃないですか、一般のひとは。気に病まないじゃないですか、いちいち。

アルマジロやサンショウウオが相手でも一緒です。それなのに、わたしたちは「たまたま同じ人間だからってだけ」で話せば分かり合えると思っちゃうし、感情もシェアできると思っちゃうんですよ。

他の動物からしたら「なんで?」って感じじゃないのかな。なんでそんな風に思っちゃうの、って。分かり合えないのなんて当たり前じゃん、って。

だから、まずはスタート地点を間違えないこと。

わたしたちは同じ人間だけど、ただそれだけであって、理解はできても共感・同感・納得はそうそうできないものだと心得ること。

その上で、「こんな自分でも許して受け入れてくれる人」が目の前にあらわれることは奇跡だし、だからこそ「そんな人を意識的に選んで一緒にいること」が、楽で疲れない人間関係をつくっていく新しい基点になるのではと思った次第です。

もっと楽に、考えすぎずに、構えすぎずに、良い意味で諦めていきたいですな。


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