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自分も周りも好きになる「半歩」のススメ

「自己愛」「自分を好きになろう」「自分を愛せなければ他人も愛せない」……そんな言葉が流布しまくっています。自分が嫌いで嫌いで仕方ない人間にとって、もはや喫煙者並みに人権がないくらいの居場所のなさです。多様性、どこいった? と言いたくなりますね。

そんな私、根っからの気まぐれ&気分屋な人間でして、日によって「自分大好き!」な日と「こんな自分、消滅してしまえ……」と思う日があります。月でいうと半々くらいです。

月半分の「自分なんて消滅しろ!」なメンタルの日が、少しでも減っていけば、毎日ハッピーメンタルで生きられるのに……。

そんなふうに考えていたところ、ふと「これを続けていたら、もしかしたら少しずつ自分が好きになれるかもしれない」「そしてあわよくば、他人も愛せる自分になれるかも……」と思えるちょっとしたコツが見えてきました。

名付けて「半歩のススメ」です。

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たとえば、SNSで半歩だけ反応してみる。

普段は、流れてくるツイートをただ見ているだけ。ちょっとスクロールするだけで、興味のある話題もそうじゃないネタもうようよ過ぎ去っていきます。

そこで、半歩だけ反応してみる。

ツイートにいいねをしてみるとか、引用ツイートをしてみるとか、知り合いに返信してみるとか。一歩ではなく半歩だけの精神で、気まぐれに行動を起こしてみる。

SNSを投稿したときに、いいねじゃなくて引用ツイートや返信があると、思った以上に嬉しくないですか? そんな「嬉しさ」を気まぐれにプレゼントしてみる感覚で、ささいな他愛のない言葉を贈ってみるんです。

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たとえば、オンラインMTGやSlackで、半歩だけ反応してみる。

人数の多いオンラインMTGだと余計に「これだけ人がいるし、自分が発言しなくってもいいよね〜」って思っちゃいますよね。だいたい発言やリアクションをする人って決まってるし。カメラオフしてても良い環境なら、私だったら即カメラオフして自分の仕事しちゃう。

しかし、そこで半歩のススメです。ちょっとだけ思うところを発言してみたり、カメラオンにして「笑顔」のリアクションをしたり、チャットでコメントを送ったりしてみる。

一度でもファシリテーターをやったことがある方ならお分かりだと思います。大多数の人が「シーン……」としている会議やイベントをまわすのって、孤独なんですよね。誰か一人でも、自分ごととして反応してくれる人がいると、心が救われる。

卑しい話かもしれませんが、そのファシリテーションの方が仕事の発注者でもある場合、「あの人、よく反応して、あとからツイートもしてくれてたなあ」って覚えていたら、あとから仕事を依頼するケースも大いにあります。

Slackでも同様、半歩のススメです。スタンプで反応してみたり、コメントしてみたり、しばらく動いていないチャンネルを稼働させてみたり。みんなが半歩の意識でちょっとずつできることをすれば、会社・組織・チームはもっと豊かになると思う。

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オンラインでの例を挙げましたが、もっと身近な対面コミュニケーションにも応用できます。というか、そのほうがよりダイレクトに効果がある。

同居者がいる場合は、朝起きたら笑顔で「おはよう」と言ってみる。

「いまこの瞬間に贈れる言葉のプレゼントは?」と考えて、思いついたことを言ってみる。

ちょっとしたお菓子をあげてみる。

会う約束をしたとき、積極的に待ち合わせ時間や場所を決めてみる。

もちろん「できる範囲で」がポイント。無理なメンタルのときに無理をすれば、体に無理がたたるので、無理だけはやめましょう。

「キツイかも」と思ったら、全部ダメになっちゃう前に「半歩だけ」休む。半歩だけできた自分を褒めてあげる。できてなくったって、褒めてあげる。

半歩だけの精神で、目の前にいる相手に、何ができるか。できる範囲でできることを続けていれば、いつの間にか自分が好きになっているし、周囲にいてくれる人たちのことも好きになっているかも。


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