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「意外と度胸があるね」


げんちゃん(@mt2tkak)の書いたこちらのnoteを見て、思うところがあったのでつらつら書いてみたい。

私はよく、「堂々としてるね」「緊張していないようにみえる」「意外と度胸があるね」と言われることが多い。

言われるたびに驚くのだが、私は人並み以上に緊張しいで上がり症だし、人前に出て話すことはもちろんのこと、なんならこうやって文章を書いてインターネット上で公開したりSNSをやったり、といったこともできれば避けたいタイプの人間である。

堂々としてみえるのであれば、それはきっと、鍛錬の賜物だろうな……と思わざるを得ない。

新卒で葬儀会社に入社した当時、1時間かけて親族の前でプラン説明をしたり、数百名単位の参列客を前に司会をこなしたりしていた。

どんな顔をしてあんな所業を遂行していたのか、今では少しも想像できないが、心を殺して目の前の仕事に集中していた結果、焦りや緊張が表情筋を動かすのを阻止できるように仕上がったのだと思う。

そんな中、「堂々としてるね」「度胸があるね」と言われるたびに、まだ言葉にできない感情がふわっと去来する。名前も知らない鳥が気まぐれに留まり木にやってきたみたいな気軽さで。

そうじゃないんだ。
決して堂々とはしていないんだ。
度胸があるわけではないんだ。
決して、決して。

それでも、わざわざ弁解するよりは、堂々として見えているならそのほうがいいかもしれない、という下心が邪魔をして口を閉じる。

私はずるい。

万が一、私が人前で話しているような場面を目撃するようなことがあれば、そしてその姿が堂々としているように見えたとするならば、内心とんでもなく緊張しているということを一片でも想像してくれたら嬉しい。

明らかに緊張し、上がっているように見えたとしたら、それは、本来の私が垣間見えているということで、何卒。


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