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オスティアリウスはアンドロイド特有ののっぺりとして特徴のない顔を全員に向けて宣言した。…
ルナシティにアリスが到着して一年が経つが、夢郎の行方はようとして知れなかった。意識転送…
ゲン爺はウィスキーの注がれたグラスを見てため息を吐いた。何度目のため息だろうか。それは…
その男はスネークと名乗った。名前の通り蛇のような目をしていた。誰もがそう呼ぶから、自分…
アリスは目の前のショットグラスのウィスキーを一息で飲み干すと次を頼んだ。目を横に向けれ…
三日三晩続いた吹雪はついに四日目の夜に突入しようとしていた。こんな吹雪の日に出歩けるの…
アリスはタントラを唱えながら斬霊剣を水平に構えた。足元に広がる黒い染みからは悲しみと苦しみが伝わってきた。栓の空いたウィスキーボトルは四分の一ほど減っていた。スタッグジュニア。65度近い高級バーボンでパンチのある香りが特徴だ。きっと旅立つ前に飲んだのだろう。貴腐ワインに比べたら随分と強い酒を選んだものだが、それくらいの気持ちが必要だったということだ。その想いは確かに部屋に残っている。アリスは斬霊剣を振り抜いた。 キャッシーが店にやって来たのは日も傾き始めた頃だった。普段
「オレンジにバニラのフレーバー。スコットランド紳士の上品さと優雅さ。そしてやさしい味わい…