猫化⑧

ご主人様が
朝から買い物へ出かけた
何やら
そわそわしながら
あやしい

ひとりぼっちの部屋の中
小さな日だまりを見つけ
前足を伸ばしながら顔を埋めた

玄関の扉が開く音
猫耳だけを立てて
私に近づく
ご主人様の足音を確認した

あまり呼ばない私の名前を
呼ぶご主人
分かりました
私の苦手なお風呂ですね

私を抱くとお風呂場へ
軽くブラッシングし
優しく濡らし毛並みを泡立てた
私はご主人様の手の中で
固定され身動きが取れず
されるがまま

頭に乗せた泡を見て
クスっとご主人様が
柔らかく笑った
私の心は少し満たされた

きれいにすすがれた私
ご主人様のタオル捌きで
軽くしっとりに
一生懸命私も舐めるが
ドライヤーの風には
敵わない

いつもより
きれいな私を
ご主人様は
優しく抱き締めた