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水準器表示が目立ってどうする?ってずっと思っているのだ

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最初に書いておくと、今回のは個人的な愚痴である。

ワタシ個人が問題だと思っているだけで、文句を言う人はほとんど見たことはないし、改善される兆しもあまりない。

ので、解決策も回避策もない。ひたすら我慢する以外にない。そういう話なので、読んでも楽しくないかもしれない。一応、そう書いておく。

ミラーレスカメラの水準器表示の現状について

たぶん利き目が左なのがよくないのだろう、カメラを水平に構えるのがへたくそである。

気を張っているときはいいが、ちょっと油断するとすぐにカメラが傾いてしまう。なので、撮った写真もちょくちょく傾いている。

おかげで、水準器依存症と呼べるぐらいに水準器表示に頼り切っているし、カメラ選びの際にも水準器があるかどうかの確認は欠かさない。

と言っても、最近はエントリークラス以外の一眼レフやミラーレスカメラならたいてい内蔵してくれているので助かっている。

のはいいのだが、これがけっこう変に目立つものが多い。

いや、むしろ変に目立つものばかりで邪魔なぐらいに感じているのである。

どれぐらい邪魔かと言うとこんな感じである。

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↑ソニーα7R III。両サイドの弓形の影もうとましいし、中央の「][」は測距点の枠と重なることもあって、画面を見づらくしている。

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↑ニコンZ6。背景がアレなんで見づらいのはごめんなさい。が、なんのためかわからない円が邪魔っ気なのはご理解いただけると思う。なお、新型のZ 6IIは円が薄くなっているらしい。

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↑パナソニックDMC-G7。機種としては古いけど、現行モデルもこれと同じスタイル。ソニーのとも似ているが、邪魔度はソニー以上だ。

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↑シグマfp。シンプルだけど、左右の円弧はなくてもよさそうに思うし、線が太いのも気になる。傾いた状態での黒線も邪魔っぽい。

ワタシが考える水準器に必要な要素は、
・左右方向の傾きを示すもの
・前後方向の傾きを示すもの
この2つがあれば十分だと思うのだ。てか、それ以外の要素ってなにか必要あります?

なのになんだってこんななんだろう。おかしいよね。と言うより、いい加減にしてくれ、って思っているんである。

邪魔っ気なうえに傾きの方向がわかりづらい

デザインした人は、たぶんだけれど、航空機の姿勢指示器(前後左右の傾きを示す計器である)をイメージしたのだろうと思う。

ミラーレスカメラだとパナソニックGシリーズ、キヤノン、シグマ、ソニー、ニコンがこのタイプに属する。フジフイルムもボタンに水準器表示を割り当てたときはこのスタイルであるらしい。

さて、このタイプのデザインで、左右の弓形の部分、それからその内側の縦棒の部分。ここにはどんな意味があるのだろうか。

たとえばソニーの水準器は左右の傾きの度合いを読み取れるのは左右の弓形の範囲だけ、前後の傾きの度合いを読み取れるのはその内側の「][」の上下の範囲だけ、というふうになっている。

それよりも大きく傾いた状態のときは傾きの度合いはつかめない。それを把握する必要も特にないはずだから、なくたって困らない。

で、あの弓形とその内側の「][」は、水準器の指標が動く範囲をあらわしている。それだけのものだ。

で、ワタシが言いたいのは、指標の動く範囲を示すだけのために、こんな影を置いて画面を見づらくする必要はあるのか?である。

ほかのメーカーのがどういう意味なのかはよくわからないが、わざわざ目立つ太さのラインや影を置く必然があるとは思えない(一応これでもワタシなりに配慮したうえで歯に衣着せて書いているのだ)。

しかもその不要としか思えない物体が、画面の真ん中あたりにどでんと居座っている。

これでいい、これがいい、と考える人が世の中にどれだけいるのかは知らない。

あくまでワタシ個人の意見として述べる。

いらねーよっ!

以上である。

ファインダーやモニターは写すべき画を見るためのもの

そもそもファインダー(ミラーレスカメラの場合はおおむねはEVF=電子ビューファインダーである)なりモニターなりの画面はなんのためにあるのか?

まずいちばんは写すべき画面を見るためだ。

主要な被写体を見て、そのまわりの背景や前景を見て、画面の四辺や四隅を見て、光の当たり具合や明るさの加減や人物の表情や、あとワタシが思いつかないいろいろなものを見るためだ。

出ていて欲しい情報はある。出ていないと困る情報もある。そういうのは表示する必要があるし、必然がある。

画像の上にさまざまな機能のアイコンだったり数値だったりを表示すれば、それで画面の一部が隠れてしまうことになる。デメリットはあるが、それを上まわるメリットがあるのだからこれは譲歩できる。

ただ、意味もなく画面を見るさまたげになるものを表示されるのはご免である。

水準器表示は役に立つものだし、ワタシにとっては欠かせない情報だ。だから、いやな思いをしつつも使わせてもらう。

でも、両サイドの弓形や棒状の影、円などの、それが画面に出ていなくても困ることがない物体は、ほんとにただの邪魔なのだ。

端的に言って迷惑であり、写真を撮ることに対して真摯でないし、ユーザーに対して誠実でないと感じる。少なくともワタシはね。

なんか、歯に衣着せるつもりだったのにうまくいってない気がするが。

そんなに邪魔っ気じゃない水準器表示もある

中にはあまり邪魔っ気じゃない水準器表示にしているメーカーもある。

たとえば、オリンパスは画面下部に左右方向の、右端に前後方向の傾きを示す2軸表示を採用している。

ドットだけにしてくれればいいところを、縁を囲むデザインにしてあることもあって、それなりに主張は強い。が、主要な被写体に重なることが少ない位置だし、どちらに傾いているかもつかみやすくていいと思う。

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↑オリンパスE-M1 Mark II。左右方向と前後方向の2軸が個別に表示される。ドット指標に縁まであるので目は引く。

また、ファインダー内の表示が一眼レフ風の映像+視野外情報表示っぽいスタイルのときに使える「半押し中水準器表示」もいい。

これはファインダー内の露出バー(変な意味に読まないようにね)を借りてシャッターボタンを半押ししているあいだだけ左右方向の傾きを知らせるもの。

前はニコンの一眼レフにも同じようなのがあったけど、そちらは今はオンスクリーン表示に切り替わっている。

フジフイルムの横棒1本だけの水準器も潔くて好きだが、ちょっと上下に振ると消えてしまうあきらめの早さはいただけない。不正確になってもいいから目安が欲しいときというのも多いので、そのへんは自己責任で使えるようにしてくれるといいと思う。

パナソニックSシリーズのも悪くない。ただの飾り線と思われる要素が残っているのはうれしくないが、Gシリーズに比べてぐっとシンプルで邪魔度はかなり低くなっている。

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↑パナソニックDC-S5(モニター表示。ファインダーのは少し違う)。Gシリーズに比べて格段にシンプルになっていて邪魔度は低い。が、ドットや短い線はなくてもいいと思う。

ヒストグラムも同じぐらい邪魔だからね

ついでだから書いておくが、ヒストグラムも十分に邪魔だからね。

ヒストグラムがどういうものか説明しだすと長くなるのでここではやらない。とりあえず、露出を決める際の目安にする表示要素のひとつだ。

これをグラフのかたちで表示するのが普通。と言うか、ヒストグラム=柱状グラフのことだったりする。ので、グラフとして表示しなければおかしい。

のはいいとして、問題は、たいていは半透明もしくは不透明。つまり、向こうが見えづらいもしくは見えないところ。

グラフの柱状部分が白色の塗りつぶし、背景が黒に近い半透明(なんとなく向こうになにかあるのがわかる程度)または黒。というパターンが多い。

そうする必然があるようにはとても思えない。

だって、折れ線グラフでも用は足りるのだ。

背景が透けていたって情報は伝わるのだ。

わざわざかぎられた一部分とは言え、画面を塗りつぶして覆い隠す必要などひとつもないのだ。

キヤノンのヒストグラムは大小の2サイズで輝度とRGBの計4パターンが選べる。パナソニックのヒストグラムは位置が変えられる。

そういう配慮や工夫があるのはいい。ありがたいことなのだけれども、根本は塗りつぶし型のヒストグラム自体が迷惑仕様なままなのをどうにかしてもらいたい。

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↑パナソニックDC-S5のヒストグラム。背景が黒に近い半透明仕様だが、ドラッグ操作で邪魔になりにくい場所に移動させられるのはいい。

まったくまとまっていないまとめ

とまあこんな次第なので、結末としてはまったく締まらない。

メーカーの人たちにとっては表示要素の見せ方よりもAF性能や連写パフォーマンスのほうが重大事だし、操作性の向上だったり小型軽量化だったりコストダウンのほうが優先課題なのは当然だ。

ワタシ自身、何度かメーカーの方に水準器やヒストグラムの見せ方に配慮を求めたことはあるが、そういうことを言うユーザー数がほとんどいないだろうとも思っている。

ので、改善されることをあまり期待するべきではないと思う。

というわけで、ほんと、ただの愚痴におつきあいいただきありがとうございます。

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