北枕@美術展めぐり

アート素人の目線で、美術展の感想をつらつらと述べます

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最近の記事

狭い部屋と広い世界(遠距離現在)

世界は物に溢れ、それらは世界規模で展開しており、地球の反対側で起こっていることですら簡単に見ることができる現代。 今この瞬間にも、資本や情報は陸を駆け抜け海を渡り、私たちの手元に届きます。 しかし逆に私たち個人のリモート化は進み、狭い部屋の中で全てを完結させてしまうことができる。 2020年に始まった世界的なパンデミックを契機に、遠隔で社会と繋がるという1つのスタンダードが生まれました。 それは便利であると同時にどこか寂しさもはらんでいます。 本展覧会では、「Pan- の規模

    • ピカソって何がすごい?(キュビスム展)

      「アート」と言われて、まずピカソの絵が頭に浮かびます。そしてピカソといえばあの意味不明な絵、”キュビスム”。 なんか幾何学的な柄で、多角的な視点で……とそんな認識ですが、「ピカソって何がすごい?」と聞かれても、うまく答えられない。 そんな自分を変えるために上野に向かいました。 展覧会概要名称:パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ 開催場所:国立西洋美術館(東京・上野) 開催期間:2023/10/3(火)~ 2024

      • 私たちはどう生きるか(エコロジー展)

        地球温暖化が騒がれ、最近でもSDGsという言葉が広まり、人類の環境問題に対する意識は年々高まっているように感じます。人間の生活を便利にする代償として地球に与えてきたダメージはどれだけでしょうか。そしてそれは人類にどのような形で返ってくるのでしょう。 森美術館開館20周年を記念した本展覧会では、人間と地球環境との関わりの歴史を振り返り、また今後、どのように生きていくべきなのか、「エコロジー」をテーマにあらゆる視点からアートをとおして考えます。 展覧会概要名称:私たちのエコロジ

        • アートはみんなのもの‼︎(キース・ヘリング展)

          キース・ヘリングに関しての知識は、「ピクトグラムのような絵」「ストリートアート、ポップアートの先駆者」「たまにユニクロとかのTシャツのデザインで見る」程度のものでした。アートに関心のない友人でも、彼の絵は知っていたりするくらい大衆に根付いた作品を残しています。 展覧会に行く前に一応下調べをしていくと、彼が多くの社会問題、特にHIV・エイズの問題に対するメッセージを持って活動していたことを知りました。 恥ずかしながら、日常の中で作品を目にする機会は少なくないのにそこに込められた

        狭い部屋と広い世界(遠距離現在)