中小企業の採用戦略を知っておこう
新卒市場は昔も今も大手企業が圧倒的に人気で、中小企業は選択肢にすら入っていない場合も多いです。社会人経験のない学生は大手のブランドに安心感を抱いているのかもしれませんね。
一方で中途の転職市場は社会人経験者がターゲットになります。実際に働いてみて大手の強みと弱み、また中小企業の強みと弱みを体感している人たちです。つまり、転職市場においては中小企業ならではメリットを活かした戦い方ができるということです。
大手企業の弱み
大手に勝つためには相手の弱みを理解することが大事です。ということで大手のデメリットをまとめます。
■人間関係
大手企業では社員数が多いので体制がピラミッド型になります。中間管理職の中で派閥ができ、政治的な要素が必要になってきます。また、会社は大きくても実際は所属するグループの接点しかなく他部署や他地域の人は顔も名前もわかりません。
■承認欲求を得にくい
社員数が多いと現実の自分の仕事が会社に与える影響を実感しにくいです。会社としては社会に貢献していても、自らの細分化された仕事に対しての承認欲求が得にくいです。
■スピードがおそい
規模が大きいと意思決定も遅れます。決済にも時間がかかります。あたらしいプロジェクトを考えてもスグに実行できません。
このように会社の規模が大きいことによるストレスが多いことがわかります。つまり大手でこのような悩みを持っている人にアプローチすれば選んでもらえる確率が高まるということです。
そこで、改めて中小企業ならではの強みを把握しましょう。
中小企業の強み
■人間関係・チームワーク
従業員数が少ないので、お互い顔を合わせて仕事をします。だから、人との繋がりが強く一体感を持って働けます。また、社長との距離が近いことも魅力の一つです。トップの考えや想いを直接聞けることでモチベーションも上がります。
■スピード感
決断や決済が早いので日々スピード感持って仕事に打ち込めます。また、個人に与えられる裁量も大きく自分で考えて実行できます。時代の流れに合わせて走りながら働ける魅力があります。
■幅広い業務に携われる
大手は分業ですが、中小企業は個人の仕事領域の幅が広いです。能力次第で様々な業務を経験できるのでビジネススキルは飛躍的に上がります。
■地元で働ける
ネットで世界が繋がったことにより、都会の優位性が低くなったこともありますが地元志向の若者も多いです。また地元の仲間とのコミュニティを大切にしているケースや、共働きで転勤が出来ないケースもあります。そういった人たちは給与よりも勤務地を重視します。
大手企業と勝負するにはこういった中小企業の強みをアピールすることで選んでもらえるようになります。
逆にここがアピールできないと厳しいです。
ワンマン社長で社員からの人望がなく、幹部たちは社長の顔色ばかり気にして社員とのコミュニケーションをおろそかにしていたり、スピードが遅く変化を嫌い過去の成功体験でしか判断できない組織だったり、個人の裁量がなくトップダウンされた業務をこなすだけ。そんな会社には人は集まりません。内情を隠して採用できたとしてもすぐに離職してしまうでしょう。
事業内容はそう簡単には変えられませんが、チームワーク、スピード、幅広い裁量は経営陣の改革て変えることができます。
以上転職市場における中小企業の戦い方でした。
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