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のらねこ旅日記≪リベンジ飛鳥路≫

  ≪修学旅行≫でも書きましたが、高校の修学旅行は、トラブル続きでクラス行動の奈良飛鳥路観光が出来ませんでした。
  いつか飛鳥路観光に行ってみたい、と思いつつも、若い頃は海だ!海外だ!と、アクティブな旅行に走り、海外に行かなくなると、今度は、はまったバンドの地方ライブに遠征する方へ趣味がシフトしたので、奈良には行けていませんでした。
  たまに、思い出したように奈良旅行の計画をたてようとすると、何故かホテルが取れなかったりで
『縁がないのかな?』と思ったりしていました。
  昨年、定年退職して、お祝いに旅行券をもらいました。
  ならばと、5月に1泊2日の奈良旅行を実行しました。
  朝早くの新幹線に乗り、午前10時すぎには、飛鳥駅に到着、まずは駅前の観光案内所を訪れてマップをもらいました。
  おすすめはレンタサイクルか周遊バスと、書いてありましたが、私は歩くことにしました。
自転車は乗れますが、日常使いをしていないので、サイクリングロードでない所や、道を知らない場所を走るのが怖かったからです。
  それに、歩きだったら10km 位はいけるので、まず高松塚古墳を目指して歩き始めました。
  さすがに平日だったせいか、他の観光客さんたちも、ちらほらでした。
皆、バスか自転車で移動しているようで、歩いているのは私ぐらいでした。
  高松塚古墳を見学したあと、
文武天皇陵、中尾山古墳、天武・持統天皇陵、猿石、鬼の雪隠・鬼の俎、亀石、橘寺(二面石)、飛鳥宮跡、飛鳥寺、酒船石、石舞台古墳といった順で廻りました。
  特に伝奇小説やSFに出て来る石像系は、絶対に見たいと思っていましたが、もらったマップが大雑把で、目的の石造物にいたる細かい道がよくわかりませんでした。標識も小さく、観光客さんもほとんどいなかったので、途中からGoogle mapのナビに頼ることにしました。
  天気は良く、古墳がある場所は、何か空気が清んでいるような気がしました。
  途中、田畑の中の道を歩いていると、
あちこちで、藁か何かを燃やしていて、煙にまかれました。
 Google mapのナビを使っていて、気がついたのですが、目的地を入力するとその場所の混雑状況が出ます。
  だいたいどこも『空いています』と表示されていて、実際に行ってみても、お客さん数人といった感じだったのですが、飛鳥宮跡だけ
『混雑しています』と表示されました。
『バスで団体さんでも来ているのかな?』と思いながら行ってみると…
そこは、建物はなく、石畳と柱の跡だけがある、だだっ広い場所で、私しかいませんでした。
あの『混雑しています』情報は、どうやってもたらされたものなのでしょう?
少しの間、キツネにつままれた状態でした。
  そして歩き始めて3時間15分、憧れの石舞台古墳にたどり着きました。
ここも、何か空気が違うと思いました。
  石舞台の中に入ると、少し怖い感じがしました。
『これが畏怖の念か』と思いました。
  レストランがあったので、ケーキとコーヒーでひと休みした私は、概ね目的を達成したので、タイミングよく来た路線バスで橿原神宮前駅へ戻りました。
  駅までの道は、途中横に水路がある狭い道も多く、水路ギリギリの所を走行するバスに
『熟練の運転手さんだ、すごいな!』と感動しました。
  今回の飛鳥路観光は、あまりにも人がいなくて
『本当にここは観光地なのかしら?』
と不安になることもありましたが、
マイペースで廻れたので、いい旅だったと思います。(私のマイペースはかなり早いのですが)
  ただ、団体さんもいなかったので、修学旅行でこのルートをクラス45人でどう廻る予定だったのかは、想像がつきませんでした。

 

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