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夕張市役所を退職した日ー自治体職員から地域のプレイヤーに挑む

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「財政破綻したまち」

そう呼ばれていた夕張市に来たのは、25歳のときでした。

やりたいことがなく、社会でさまよっていた自分を拾ってくれた職場です。

本日、9年間勤めてきた夕張市役所の退職の日を迎えました。


「何もできない」苦しさ

メロン畑

自治体職員の仕事は、「幸せな暮らし」をつくること。

地域の課題を解決したり、地域の資源を生かしたり、住民の活動を支援したりしながら、暮らしている方がたの幸せを増やしていくことです。

しかしながら、夕張市は全国で唯一の財政再生団体。未来に向けた事業に取り組むことができずにいました。

そこに課題があるのに、そこにチャンスがあるのに、住民からも声があがっているのに・・・。

何もできない。

それが何より苦しいことでした。


ふるさと納税で動き出した「RE START」

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ふるさと納税は、応援したい自治体に「寄附」という形で納税することができる制度です。寄附金はまちづくりに活用することができます。

未来に向けた一歩として、ふるさと納税に取り組むこととなり、僕が担当になりました。

はじめは、システムの予算が認められず、ワンクリックで終わる作業を徹夜でやらなければいけないこともありました。

そんな非効率なことをしていても、苦しいと思うことは一度もありませんでした。

何もできない苦しさ、悔しさを知っているから。

それに、日本で最も財政が厳しい夕張市が「RE START」することで、これから同じ課題を抱えていく日本中の誰かのためになると思ったから。

「財政破綻」という言葉を払拭したかった。

ふるさと納税は、返礼品がもらえるというお得感でする方が多いのですが、夕張市の場合は返礼品よりも取組を発信したときのほうが、多くの方からご支援をいただけました。

財政再生団体のまちがどう変わっていくのか、そこに応援と期待を持っていただけたのです。

その結果、寄附金を活用し、海外短期留学や公設塾を設置する「夕張高校魅力化プロジェクト」や、住民が集まり様々な活動拠点となる「複合施設りすたの建設」などに取り組むことが可能となりました。


地域のプレイヤーになりたい

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僕の故郷は、北海道で一番小さな村「音威子府(おといねっぷ)」。

美術工芸を学べる高校が有名で、全国から生徒が集まり、優秀な職人や作家を輩出しています。

人口はたった700人。

帰るたびにお店がなくなり、景色が変わっていく故郷のために貢献したいという想いが強くなっていきました。

行政は仕組みを作ったり、後押しをすることは得意ですが、プレイヤーになることは得意ではありません。

地方を本当の意味で変えていくのは、「地域のプレイヤー」です。

地域のプレイヤーになって、音威子府村を盛り上げたい。そして北海道の地方を盛り上げたい。

その想いで転職を決意しました。


地域のプレイヤーになるために

地方で新しい仕事をつくるためには、熱意だけではできません。

全国の地方で活躍する人たちと出会い、小さなチャレンジの積み重ねでできることを増やしていかなければなりません。

新天地は、東京で活動することを決めました。

株式会社トラストバンクで全国の地方に貢献し、地域のプレイヤーになるために活動を広げていきたいと考えています。

まずは音威子府村が生んだものすごい作家さんの作品を世に送り出すサポートをする予定です!

東京でいろんな方々と関わりたいです。

興味を持っていただいた方、ご協力していただける方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただければ幸いです。

nps.writer01@gmail.com

https://www.facebook.com/wataru.sakon

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