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Vol.6 選べる自由が、自由な学びへ

元公立小学校長 三村 悟

3月まで勤めていた小学校では、校長室と図書室が同じフロアにあったので、毎日、毎時間のように本を読む子供たちを目にしていました。

夏休みや冬休みの前には、何冊もの本を抱えて歩く子供もいて、その手の中には絵本も見られました。1年生に人気の絵本もあれば、6年生が好む絵本もあり、その多様性が絵本の魅力なのだと思います。

もちろん、私の心に留まった絵本が、子供たちの心にも響けばいいなと思います。「みえるとかみえないとか」は、朝会の講話で紹介したり、校長室前の廊下に音楽室から借りてきた譜面台に載せてみたりと工夫してみました。

でも、関心を示してくれる子はわずかです。その自由さがいいのですよね。校長先生がおススメしてくれても、僕にはちょっと合わないなとお断り。今の学校の勉強では、そんな自由が通る場面はまだまだ少ない。せめて絵本を選ぶ時には、「学ぶ自由」を味わってほしいと思います。

そういえば、我が家の娘も、妻があんなに一生懸命に読んであげた「さっちゃんのまほうのて」よりも、私の先輩がプレゼントしてくれた「こぶたはなこさんのおべんとう」を今でも大切にしています。自分の娘(つまり私の孫)にも読んであげているそうです。

みえるとか みえないとか
「みえるとか みえないとか」
ヨシタケシンスケ/さく
伊藤亜紗/そうだん
出版社:アリス館
「さっちゃんのまほうのて」
共同制作:たばたせいいち、 先天性四肢障害児父母の会、 野辺明子(のべあきこ)、 しざわさよこ
出版社:偕成社
「こぶたはなこさんの おべんとう」
くどうなおこ 文
いけずみひろこ 絵
出版社:童話屋

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