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【北海道ツアー】屈斜路湖、夜の湖畔の静かな時間

20世紀に入り人類が失ったものは暗闇と静寂、そんなフレーズをどこかで聞いたことがあります。増えたものは光と情報、多過ぎる光は星を隠し、情報はどこまでも追いかけてきます。都心部では体験することができない北海道、屈斜路湖での夜の体験をご紹介します。

道東にある屈斜路湖は国内最大のカルデラ湖、湖畔にある和琴半島、コタン、砂湯といった場所では静かな夜を体験することができます。

■夜の湖畔

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夜の湖畔には暗闇と静寂があります。人は視覚を通して多くの情報を得ています、暗いと言うことはそれだけで視覚からの情報を削ります、削られた情報を補うために、他の感覚が目覚めてゆきます。昼間は気づかないような小さな音、微かに漂う森の香り、そばにいる仲間の気配。一つ一つを丁寧に感じることで、さらに感覚が開いてゆきます。

■音楽とは静寂を高めるもの

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眼が慣れると月や星の光で周囲がぼんやりと浮かび上がり、湖を渡るわずかな風を頬で感じ、静寂な森に心が落ち着いてゆくのを感じます。キーーーッン、鹿の声が遠くに響き、その余韻をみんなで静かに聴いていました。
「音楽とは静寂を高めるもの」ネイチャーガイド安藤誠氏の言葉を思い出し、このことだと思いました。今日の夕焼けは綺麗だったね、、、そんな一言から、日中に見た風景、自然の中で体験したこと、それらを通して感じたことを、一人一人が飾らない言葉で語り始めました。聴きながら思いました、人の言葉も音楽になる。

■暗闇と静寂の意味

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ひとしきり話した後、文字通りに自然な静寂に包まれました。何かをするでもなく、何かを考えるでもなく、何かをする必要もなく、何かを考える必要もない。視覚に頼らず五感で自然を感じ、自分が風景の一部になり、自分が自然の一部になる。暗闇と静寂は人が自然の一部になるための入口なのかも知れません。夜の湖畔はそんな贅沢な体験でした。

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一日の終わりに、静かな湖畔の時間はいかがですか、
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文・人見道夫(北国トラベルネイチャーガイド)
埼玉県出身。新卒でコンピューターメーカー入社、野生イルカと泳ぐ体験を機に転身。自然解説、森林セラピー、マインドフルネスを学び、人と自然を繋げるプログラムを全国で実施、ガイド実績5,000人を超える。2021年北海道の自然に魅了され弟子屈へ移りその魅力を発信中。

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