関数男物語〜その手で変えてごらん01〜

　新しい相棒、iPad miniを片手に神社仏閣巡りに没頭しているうちに五月の連休が終わった。実は、数男は歴史スポットを巡ることが大好きだった。最近は、特に神社を巡るのが好きだ。神社といっても、ご利益云々ではなく、成立に至るまでの歴史的背景を推察することで、日本書紀や古事記に記されていない日本の歴史について考えを深めることが好きだった。
　この連休中、数男は、iPad miniを片手に東国三社巡りを行った。地図を確認したり、写真を残したり、気づいたことを書き込んだりする。まさに、手帳のようにiPad miniを活用した。使い心地は最高だった。それは、Apple Pencilの性能によるところも大きいと思う。

　連休が終わり、憂鬱な月曜日。数男は憂鬱な気持ちを吹き飛ばすために、連休明けに早速、iPad miniと一緒に通勤することにしたのだ。少し試してみたいことがあった。

　数男のスマホは、Android。職場のPCは、Windows。そこに、iPad miniを組み込む。完全にチグハグな状況だ。しかし、このチグハグな状況を逆手にとって、それぞれのメリットを最大限に活用してみたいと思っていた。
　連休中、神社巡りと並行して試行錯誤してみた結果、「Googleアカウント」を間に挟むことで、WindowsPCとAppleのiPadをうまく連携して使えるような手応えを感じていた。

　数男は、早速、Googleドライブを使えるようにしてみたのだ。Googleドライブというのは、オンラインストレージである。Googleアカウントに紐づいており、無料で15ギガまでデータを保存することができる。そして、WindowsからもiPadからもアクセスすることができるのである。

　このGoogleドライブに、会議の資料などをすべて放り込んでしまえば、分厚い紙のファイルは不要になるのではないか。

　数男は、脱紙計画を始動したのである。