いよいよ本番!無形民俗文化祭2日目。異色ユニットが会場をロックする!【S1-Day5】

五島海のシルクロード芸術祭「無形民俗文化祭」の二日目、いよいよ私達の出番であります。
前日にサウンドチェックを済ませているので、セッティングを最終確認していざ本番!なのですがその前に少し余談を。


実は、茂呂さんと鈴木君が昨夜行ったスナックの「ちぃママ」が来場してくれたらしいのです。
それを聞いた時に僕は
「えっ!現地のお客さんを連れてきてますやん、すげー」
と思って。
これって結構アーティストの鑑というか、凄いことだと思うんですよね。



すごく昔、札幌で平原慎太郎君がダンスの公演をしたときに、柿崎麻莉子ちゃんというダンサーが東京から参加していて、その麻莉子ちゃんが信号で隣になったお爺さんに道を聞かれただか、道を聞いただかで少しお話しをしたそうで。
そのお爺さんに公演の案内をしたところ、本当に観に来てくれたって言っていて、その時も感服したんですよね。それは凄いね!って。



話が逸れましたが、トップバッターの予定だったアーティストが当日参加できなくなったとのことで、順番が繰り上がりトップバッターになりました。
早い時間にも関わらずお客さんは昨日よりも多い印象で、こちらの気合いも入ります。


このイベントは「五島シルクロード海の芸術祭・無形民俗文化祭」ということで、私たちの作品もシルクロードを強く意識した作品にしました。
アフリカから中東、中国やモンゴルを渡り日本に辿り着くというコンセプトのもと、まずは音楽だけでシルクロードを再現。
国々のリズムや文化を音楽という言語で使い分けていく茂呂さんと嵯峨さんの演奏は圧巻です。



太古の(太鼓の)リズムになると、踊り手二人が背中を向けたままステージ袖から登場します。
二対の身体は、体型も髪型も同じような感じで、背中だけではどちらがどちらか認識できません。
そのまま舞台中央で二つの身体が一つになると、背中だけで踊りだします。



それから一つの身体は再び二つに分かれ、男と女、老と若、陰と陽など対極の性質を表していきます。
個に分かれた二つのカラダはやがて大きな海となり、強大な蠢きが生じます。


蠢きのカオスから何かが生まれ落ちるのですが、産まれてきたのは夜叉なのか、鬼なのか。
何かはわかりませんが、ソレが人を連れ去っていきます。
鈴木君がクリエーションのときにイザナギとイザナミの話をしていたのですが、イザナミの後をイザナギが追いかけていったようにも見えるし、もう一つあるとしたら心中ですよね。


舞台の上から落ちる姿はまるで身投げのようにも見えます。
男と女が川に身投げして、心中をはかるも男だけが助かってしまう。
それを良しとしない女は夜な夜な現れ、男を連れ去ってしまう、といった風景も想像できます。


パフォーマンスは無事に終了。
お客さんからは結構評判がよくて、サインを求められたり、帰りの空港でも握手や写真を求められたり、新聞の記者の方にもインタビューされたり...
テクニカルスタッフからも、正直最初はどんな人達かわからなかったけど、一緒にやれて凄く面白かった!とストレートな感想をいただけて、非常に良い手応えがありました。

北海道にも素晴らしいアーティスト達がたくさんいるということを証明できたと思います。

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