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『「AIが創るHRの新時代 人が活躍することの変化とは」と題したセッション』より

松原仁氏×山口周氏の対談より。(政治家の松原氏ではない)


【一部引用(抜粋・中略含む)】

これからの時代は“優秀な人”の定義が変わる

山口:ぼちぼち質問を受ける時間ですかね? ……まだ大丈夫ということなので、松原先生は何かつけ加えておきたいことってありますか?

松原:そうですね。

山口:僕がよく言ってるのは、これからは「人間の優秀さの定義」が変わっていくよなと思っていて。典型的に言うと、麻布や開成に入れるような子が優秀と言われていた。でも何のことはなくて、これは「正解を出せます」ということなんですよね。

(AIのように)正解を出す機械が出てきて、このコストが10年で100分の1とか恐ろしい下がり方をしてる。これは人事にも関わる話で、未だに人事部の人に聞くと「優秀な学生が欲しい」と言う。優秀な学生とはどういう学生かというと、やはり東大や京大を出ている学生が欲しいって話なんです。

人工知能がこれだけ安く手に入って、正解を出す機械がこれだけ低価格になっている中で「正解を出す人」を雇っても、日本の企業の場合は40年間、よほどのことがない限りクビにできないんです。

現在価値でいうと、だいたい1人当たり4億円とか5億円ぐらいの投資をすることになります。100人になったら500億円の投資なんですが、この人間の優秀さの変化については(どうですか)。

松原:ありがとうございます。それは非常に大事な問題です。僕自身もそっち系で、東大を出たので言いにくいところはあるけど、山口さんがおっしゃったとおりです。限られた時間で正解のある問題の正解を見つけましょうというタイプが、優秀だと言われる典型ですよね。

(中略)

「AI付き合いが上手い人・下手な人の差」

山口:それでいうと、「AIに武装させることで、最も価値を出せる人は誰なのかな?」という採用基準も1つの考え方になる。そうすると、面接の時にAIをどれぐらいうまく使ってくるかというのも、それ自体が実は1つのコンピテンシーなんじゃないかというのも考えられますよね。

松原:そうです。「こいつ、生成AIを使ってこれを書いたんだけど、うまく使ってるじゃないか」というのはプラス要因かもしれないですね。

山口:なるほど。今日の感想ということなんですが、おそらくこの先は、ますますいろいろな混乱が起こると思います。その混乱の過程の中から、ある種のcode of conduct(行動規範)みたいなものも出てきて、一回落ち着くところに落ち着くんだと思うんです。

ただ、おそらく今回の第三次AIブームは、1996年にIBMのディープ・ブルー(Deep Blue)がガルリ・カスパロフ(元チェス選手)に勝ったことが発端でしたが、そこから20年経ってもまだ勢いが止まらない。

ここから先、おそらくこの勢いが止まらずにどんどん進化し続けていくということでいうと、人事に利用できる範囲も増えていくでしょうし、いろんな可能性が広がると同時にいろんな混乱も起きてくる。

その中で、これから先は人事の人たちの「考える力」がすごく求められる時代になってくるだろうなというのが、まずは直感的な感想なんですけど、松原先生はいかがでしょうか?

松原:山口さんおっしゃったことはそのとおりだと思うので、ちょっと言わなかった話でいうと、これからは人間はAIともう切り離せないというか、AIが横にいるのが必然になっていくと思います。

【引用終わり】

もう、言わなくってもいい事ばかりなので、自らの記述は不要だと思っています。(笑)
「スペシャリスト」と「ジェネラリスト」の相互関係を強くした人間が、生き残るというように思います。
特段、当たり前の事を云っている、それが大切なんですけれど、この世の中は一世紀分は後れを取っていると感じますね。
逆に、新たなる戦前に向けてまっしぐらですから・・・

※冒頭のイメージ画像は「note」の仕組みによって使っています。ありがとうございます。