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星屑のふたり #星屑ドライブ

星の綺麗な夜だった 
イブで賑わう街角で彼も夜空を見上げていた
私は声をかけた 
彼はすぐ気づいた 
中学の同級生だったから 
どうしたの? 
振られたみたいだ 彼は笑った 
私もそうよと微笑んだ
彼の車はシボレーだった 
乗せてくれる?と聞くと 
彼は30分待ってみると言った 
30分後、彼は喫茶店に入ってきた そして
携帯もつながらないと哀しげに笑い 私をドライブに誘った 
冬の埠頭は寒く、私たちは寄り添った 
ラークの甘い香りがした   
私は身代わり?
私が聞くと彼はちがうと言った
あの丘のホテルは?私は誘った 
いいのか と彼は言った
丘の中腹で車は加速した
まだ逢いたいの 私は聞いた
彼は前を向いたまま頷いた
それは無理よ 私は言った
彼は何か言ったようだけど私は続けた
今ごろ海に浮いてるわ 彼女は私の最愛の人を奪ってあなたに乗り換えたの 彼は唇を噛み、アクセルを踏んだ
車は夜空に向かって跳んだ
綺麗な星屑が真っ逆さまの私の瞳に流れ込んだ 

#詩 #短編小説 #ショートショート #掌編小説
#毎週ショートショートnote #星屑ドライブ


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