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愛とは忍耐である #草食系男子に教えられたこと

そろそろだね。
ええ、そろそろよ。
カーテン閉めるよ。
お願い。

外には見事な満月が浮かんでいる。

峰子は背骨から尾骶骨にのびるひと筋の神経がムズムズしていた。
トムはベッドに行き覚悟決めて服を脱いだ。
震えているトムを峰子は押し倒して耳元で囁やいた。

大丈夫よ。あなたを愛しているから。
こ、これは武者震いだよ。でも、どんな目に遭おうと後悔しないよ。だって君を愛しているんだもの。

トムは静かに目を閉じた。

峰子はゴクッと唾を飲み込む。歯も痒い。尾骶骨もじんじんしてくる。

しばらく、うめき声がつづいた。
トムはそっと薄目を開けた。

一匹の狼がカリカリとベッドのヘッドボードを噛んでいた。

もう、大丈夫よ。

峰子は元のナイスバディに戻っていた。そして、まだ羊毛の残るトムの身体をペロペロして言った。

満月の夜を乗り越えられたから二人は永遠に大丈夫よ。ありがとう、トム。あなたは私に愛と忍耐を教えてくれたわ。本当に素敵よ。食べちゃいたいくらい。


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