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オトナ帝国の住人

数年に一度、ふと『クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』を観たいという衝動に駆られる。
初めて観たのはいつだっただろうか。父親がレンタルビデオ屋で借りてきてくれたんだっけな。あの頃は分からなかった。戻りたい過去などなかった。未来が常に輝いてた。タワーを登るしんちゃんの気持ちになって前のめりになって観てたな笑

いつから戻りたい過去ができただろうか。この映画を観たくなるということは戻りたい気持ちが溢れる寸前ということなのだろう。僕もオトナ帝国の住人になってしまった。これを読んでる方はもうすでにオトナ帝国の住人という体で話させてもらいます笑

何を話せば良いか分からぬまま文字を書いているが、一番に言いたいことはこの気持ちを抱いてしまった事が悔しいということだ。まあ悔しい気持ちをどうしたい訳でもないのだが、とにかく誰かに共有したくて分かって欲しかった。どうしてこの気持ちが芽生えてしまうのだろうな。せめて思い出だけは綺麗なままでいて欲しいという思いからだろうか。僕は美化された思い出を更新するために生きるをしている気がする。終わらないと思っていたあの授業も学校までの道のりもその全てが愛おしい。あんなに毛嫌いしていたクラスの女子も学校の先生ももう戻っては来ないと思うとたまに寂しい気持ちになる。どうせ戻ってもまた毛嫌いするのがオチなのだが笑

今話してることは直接映画には関係ないし僕は20世紀を生きたこともないのでその程度人生で懐かしみを感じるなと思う方もいるかもしれない。僕らの過ごした学生生活が2年前にあろうが20年前にあろうがもう戻っては来ないことは確かなのだ。そう考えればこのもどかしさも理解してもらえるのではないだろうか。



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