ボクが古民家を買ったイキサツ
去年の5月、和歌山南部の古民家を購入することになりました。今回はその古民家探しから購入までの経緯を記します。今後、地方移住を考えている方の参考になれば幸いです。
○コロナで帰省
2020年4月、コロナウイルスが猛威をふるい、武漢を封鎖したりしてたころ、ボクは数年ぶりに実家のある和歌山県新宮市にかえってきた。ちょうど働いていた仕事を辞め独立準備をしていたのでフットワークは軽かった。
平和な世の中じゃなくなると思っていたから(この思いは今も解消されてないけど)、家族と過ごしたかった。ワーキングホリデー中だった妹も帰国して、17年ぶり?の家族4人での生活がはじまった。
久しぶりの一家団欒生活。実家は漢方薬店を営んでおり店舗兼住宅だ。店舗の片付けという名の実家dig(宝探し)を楽しんだり、料理をふるまったり、家族とこれまでの話をしたりと夏休み気分の生活を堪能した。
〇物件探し
2020年8月、大人の夏休み生活も4ヶ月。
その間ボクは10年ほど離れていたテレビゲーム(主にps4名作全般、他にはゼルダの伝説シリーズ)とマンガ三昧の毎日だった。
10年の時間を取り戻すかのように名作ゲームを買い漁り、寝るか食うかゲームかマンガかのリアルニート生活を満喫。
1ヶ月ひきこもり、2週間軽トラで旅行、また1ヶ月ひきこもるといった生活。
居心地の良すぎる実家生活にもありがたみが薄れ、煩わしい気持ちが芽生える。1人になりたい大人の反抗期ってやつでしょうかw
自分の家を探そう。家族に気兼ねなく友人を招待でき、同時に収入も得られる場所を。狙いは店舗兼住宅。
インターネットを駆使し、和歌山新宮市周辺の物件を調べるとコロナのせいか空き物件がいつもより多くでている。新宮市は元城下町、材木の集積地として栄えていた過去の栄光から地価が高く、地方の物件としては相場がかなり高い。心惹かれる物件はみつからない。
市街地は家賃高いし古民家狙いにするか。もう実家近くじゃなくてもいいや。川の近くだったらサウナもできるし。テントサウナをもって日本各地の川沿いを巡る旅が始まった。
素敵な仲間にも恵まれて、サウナバードという活動も始まる。
旅先では川沿いの古民家物件ないですかねぇ〜?サーフィンスポット近いと最高なんですが。と聞き込むもなかなか良い物件とはまだ巡り合わず。
○物件との出会い
2020年12月。サウナバード隊で沖縄での動画撮影、イベント出店を終えて実家和歌山に帰ってきた。良い物件もぜんぜん見つからず長期戦の覚悟をしていたころ、和歌山で移住者へ物件を紹介している方と知り合う。
さっそく空いている物件を数軒見させてもらう。
その中の一つの古民家が異彩を放っていた。
家の門には松が枝を広げ、玄関へと続く石畳には石臼が何個も埋め込まれている。一目惚れだ。
立地条件も申し分なく、家の目の前にはうなぎや小エビも採れる綺麗な川、サーフスポットまでは車で10分。
ここに決めます!即決だった。
オーナーは離れた場所にいるため、後日話し合いの機会を設けてくれるとのこと。
〇交渉
2021年1月。コロナの影響もありオーナーがなかなか会ってくれない。こちらとしては一刻も早く古民家ほじくり返して基地としたい。焦らされる。
物件は賃貸できるらしく、相場としては月1〜2万と聞いていたので資金的には余裕、夢だけが膨らむ。
3月。ようやくオーナーと地域の仲介の方と会う機会が設けられました。オーナーもぜひ使って欲しいとトントン拍子で話し合いが進むと思いきや、どうやら賃貸ではなく買い取って欲しいみたいです。
300万でと。
まじか。もちろんそんな大金ねえし。貯金がのこり100万くらい。
ただそんなに高くないなと感じたのも事実。
すぐには支払えないが購入の意思がある事を伝えその場はお開き。
当日オーナーは手放したい様子だったが、後日電話で揺さぶりをかけてきた。「あなたに売るつもりだけど買いたい知人もいる」
ざわざわざわ。。
く、はやく金出せということか。なるほど。なるほど。
そうだ、お金を借りよう!
○資金調達、購入
政策金融公庫というところが低利子で事業資金を貸してくれるらしく、父親のツテで地元の商工会議所に相談にいった。
公庫の担当者を紹介してくれた。
つたない事業計画を立て(キャンプ場、レンタルサウナ、古民家民泊)、公庫担当者と会った。希望融資額は500万円。15分ほどの面談でさらっと事業内容説明した。1週間後には融資決定の連絡が。これで家買えるぞー^^!
早速、オーナーへ家購入の連絡をしました。
「資金の目処がたったので購入させてほしい、ただ家の劣化など修繕の費用が嵩みそうなので出せるのは200万ほどなんです。どうにかなりませんか」と。
2日後、連絡があり250万でファイナルアンサー。
後日、公庫から融資決定の契約者が届いた。返済予定の金額やら色々な書類に目を通していくと、契約条件の欄に「旅館業取得し許可証を後日送付せよ」の文言が。え、、
民泊をするには以下どちらかの手続きを踏む必要がある。
・民泊申請(最大営業日数が年180日に制限される、比較的楽に取得可能)
・旅館業簡易宿所営業許可(いろいろな条件があり取りにくい)
当然ボクは民泊申請で済まそうと考えていた。公庫に連絡してどうにかならないかとゴネてみてもどうやら旅館業を取らないとだめだと。えーまあいっか。
2021年5月10日、古民家購入!
命名sucoyaka
普通、不動産を買うと登記などの手続きを行政書士に依頼するが、今はネットで調べれば大抵のことはわかる。色んな書類を集めて法務局へ。今度はこの書類が足りない。オーナーから郵送で取り寄せ法務局へ。とリアルロールプレイングゲーム気分w 登記も無事完了!
残金350万
次回へ続く
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