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出社と在宅ワークはスマホとガラケーくらい違う

最近、出社と在宅ワークがコロコロ切り替わることがあるのですが、正直なところ地獄です。
何が地獄かというと、出社することが地獄。
在宅ワークの生活に慣れた状態で出社の生活に戻ると、驚くほどのストレスを感じる体になってしまった。

在宅ワークには実に多くのメリットがあります。

  • 睡眠時間が多く確保できる → 健康にプラス

  • 通勤による疲れとストレスがなくなる → 健康にプラス

  • 休憩時間もリフレッシュしやすい

  • 終業後の時間を多く確保できる → リフレッシュできる時間が増え、モチベーションの向上につながる

  • 朝の時間も多く確保できる → 勉強や読書の時間が増え、生産性向上につながる

  • 働く環境を自由にカスタマイズできる → 快適に仕事ができ、ストレスの軽減、生産性向上につながる

などなど。
まとめると、在宅ワークと出社では健康面と生産性に大きく差が出る。
そんな事実があるにもかかわらず、在宅ワークから出社に戻すのはどうしても納得ができない。
明らかに健康と生産性を損なうようなことをどうしてわざわざやってしまうのだろうか、と。

そんなのはただの甘えだ、と思う人もいることでしょう。
実際、日本ではまだまだ出社して仕事をしている人の割合の方が圧倒的に多い。
毎日当たり前に出社して仕事している人からすれば、健康面と生産性に悪影響があると主張するのは、ただの自分勝手な主張と思うかもしれない。

でも、一度考えてみてほしい。

昔ガラケーを使っていて、今現在スマホを使っている人達。
もしも今、スマホを捨ててガラケーに戻せと言われたら、耐えることができるでしょうか。
私はたぶん無理だと思う。そして、多くの人がそれは耐えられないと主張するんじゃないかと思う。
スマホが普及する前の時代、今から十数年前の時代であれば、ガラケーを使うことに不便さを感じる人はいなかったはず。
しかし、スマホが普及してそれに慣れてしまうと、もうスマホなしの生活に戻ることは困難になる。
人間は一度便利なものを手にしてしまうと、その水準を下げることに大きなストレスを感じてしまう生き物です。

例えるなら、私にとって出社はガラケーで、在宅ワークはスマホです。
在宅ワークの生活から出社の生活に戻れと言われるのは、最新のiPhoneを使っている状態から急にガラケーに機種変するぐらいのストレス感です。
在宅ワークから出社に切り替えるのは、私にとってはそれぐらい耐え難いことです。

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そんな出社嫌いの私ですが、何がなんでも在宅ワークをしたいかというと、そんなこともありません。
内容によっては出社した方が成果が出しやすい仕事があることも事実。
また、対面で会ってコミュニケーションを取ることで生まれる有意義な時間も確かに存在する。
そんな時間を尊重して、たまには出社して色んな人とコミュニケーションを取りながら気分転換を図ることには大いに賛成です。

だけど、毎日出社して顔を合わせることにどれだけの意味があるのだろうか。健康と生産性を犠牲にしてまでやることなのだろうか。
私はどうしても、そんなことを考えてしまう。

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一応補足しておくと、在宅ワークで成り立つ仕事であっても、全員が在宅ワークをした方が良いとは思っていません。
例えば、私は今はシステム開発(プログラミング)の仕事をしているけれど、プログラミングの仕事は大抵の場合在宅でも成り立ちます。

しかし、一緒に仕事をする中で、この人にはまだ在宅ワークは早いな、と感じる人も一定割合います。
例えば、経験が少ない新人、スキルが未熟な人、自分から質問したりコミュニケーションを取ることが苦手な人、などです。
これらの該当する人は、在宅で仕事を任せても進捗が出せずに話になりません。
出社して誰かに面倒を見てもらいながら作業をした方が、効率も良く、成長も早くなることでしょう。

なので全員が在宅になる必要はないとは思いつつ、かといって全員に毎日出社させることもないだろうとも思います。
人や状況に合わせて対応を変えてほしいな、と。

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もう一点補足しておくと、私が出社を嫌う理由は、車出勤であることが最大の要因です。
車社会の地域なので、場所が離れてしまうと車通勤することになりますが、運転がそもそも好きではないので、精神的にもストレスですし、体力も使います。通勤ラッシュの渋滞も考慮して早めの時間に行動する必要もあり、早起きする必要もあります。
また、運転中は読書したりスマホを眺めたりもできないので、時間を無駄にしている感が半端なく、毎日出勤時間を無駄にしていることに虚しさとストレスを覚えます。

仮に出勤現場が家から歩いて数分の場所であれば、出勤することにこれほどのストレスは感じなかったことでしょう。
ならば出勤現場の近くに住めば解決!
と言われればそれまでですが、引っ越しのコストは大きいですし、その時の案件によって出勤場所が変わる可能性もあるので、色々難しいなと感じます。

バスでの通勤も可能といえば可能ですが、時間のコントロールが車以上に難しく、かつ乗り物酔いするので通勤中に本を読んだりスマホを見るのもできず、時間の有効活用ができないのでストレスが溜まります。

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コロナが流行り出してから、テレワークが一般的になりましたが、結局のところ「コロナ対策のためのテレワーク」として終始している企業がほとんどなのかもしれないなとも感じています。

「働き方改革」「多様性」という言葉はよく耳にするけれど、その本質を考えて1人1人が最大限のパフォーマンスを発揮するための仕事の設計はまだまだ出来ていない企業の方が多そうです。
1人1人のスキルや性格や、住んでいる場所や家庭の事情などに合わせて柔軟に働き方を設計できる社会になっていけば良いなと思う一方、あまり周りに期待せずに自分で環境を変えていくように行動することが大事なんだろうなと思う。

出社することが悪いことだとは思わないけれど、在宅ワークに慣れた人を出社の生活に戻すことは、人によってはスマホからガラケーに戻すくらいのインパクトがあることを改めて知ってほしいなと思った次第です。

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