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【マンガ】「働かないふたり」

すごく久しぶりのマンガ感想note。
時々2人で飲みに行くマンガ好きの友人がいて、最近飲みに行った時におすすめを聞いたら教えてもらったマンガです。

内容はタイトルの通りですが、ニート生活を堪能している兄妹の日常を描いたほのぼのゆるゆるマンガ。それだけ聞くとすぐにネタが尽きそうな気もしますが、現在23巻まで出ており、読んでいて全然飽きないのがすごいです。
ニートな兄妹と聞くとダメ人間な主人公を思い浮かべるかもしれませんが、2人は日々楽しく豊かな生活を送っており、特に兄の方は頭が良くてコミュ力も高く、料理も上手で、それでいて人を選ばず誰にでも優しいハイスペック人間。

そんな2人に魅了された人たちがどんどん周りに集まってきて、巻数を追うごとに登場人物(友達になる人)が増えていきます。
そんな2人を取り巻く友達や家族とのくだらない日常やたまに真面目な日常を描いた作品です。

このマンガを読んでいると、「豊かさ」について色々と考えさせられます。

私は仕事をすることが割と好きな方なので、何不自由なくニート生活をしている人たちを見ても羨ましいという感情はあまり湧いてこないですが、このマンガの兄妹のように、自分達が毎日楽しく過ごしつつ、周りの人たちに良い影響を与えて、自分も周りも心が豊かになるような生きる生き方はシンプルにかっこいいなと思いました。
働いている、働いていないに関わらず、自分と周りの人を豊かにできる生き方は憧れます。

なんとなく社会全体の風潮として、「働いている人=ちゃんとしている人」「働いていない人=ちゃんとしていない人」というイメージがあるような気がします。
まぁ、日本で生きていくためにはお金が必要になるので、お金を稼ぐために働くことも大事なことではあるのですが。
お金は確かに必要。でも、多様な価値観が溢れている今の世の中では、働いている、働いていないに関わらず、どれだけ豊かな生活をしているかが、幸せの尺度としては大事なんだろうな、と思いました。

例えば、ネットで買えば安く購入できる商品を、店舗でネットよりも高額で販売する仕事は世の中に必要な仕事なんだろうか?
例えば、コンピュータで自動化すればより速くより正確に終わる仕事を、人間がアナログでカタカタやる仕事は必要なんだろうか?
もちろん、国にも会社にも一人一人の人間にも、いろんな事情があることはわかります。効率化することが必ずしも正義ではないこともわかります。
世の中にはきっと、自分の時間を会社に捧げることで、時間の対価としてお金をもらっているような仕事もたくさんあるのだと思う。
働くことで、自分以外の誰かを幸せにすることに一役買っているのであれば、それはきっとやりがいのある仕事だけど、そうじゃなくて、ただ時間をお金に変えるだけの仕事だとしたら、あまりやりがいは感じないのかもしれない。

やりがいを感じないことや、時間の対価でお金をもらうことが悪いことだとは思いません。
ただ、例え働いていたとしても、自分以外の誰かを豊かにすることができないのなら、それはすごく虚しいのかもしれない。
働いていないとしても、このマンガの兄妹のように、自分も周りも豊かにするような生き方ができたなら、それはすごく幸せなのかもしれない。

働いている時も、働いていない時も、心豊かな人生を送りたい。
そして、どうせ働くのなら、自分以外の誰かを豊かにすることに貢献するような仕事がしたい。

このマンガを読みながら、ぼんやりとそんなことを考えました。

内容はゆるくてサクッと読めるマンガですが、「豊かさ」について深く考えるきっかけになりました。仕事に疲れている時とかに読むと、いい感じに気が軽くなって良いかもです。


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