見出し画像

おはずかしい話/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.1.28-24.2.3)

信濃毎日新聞の社説が良かったので全文引用したいぐらい。

碑は建立されて20年がたつ。県内では戦争中、軍需工場や鉱山で朝鮮半島の出身者が働いていたことから、市民団体が設置を申請。県は碑の前で「政治的行事を行わない」とのルールで許可した。
撤去の発端は2014年にさかのぼる。追悼式で出席者が「強制連行の事実を訴えたい」などと話したのを、県が「政治的発言」と問題視し許可の更新を拒んだ。処分の適法性を争う裁判は、一審は違法としたが、控訴審で県が逆転勝訴し、22年に確定した。
公園における発言が「政治的」かどうか、県が選別すること自体に疑問がある。集会や言論の自由は憲法で保障されている。仮に式典で政治的発言があったとして、追悼碑の存在意義がそれで変わるわけではない。山本一太知事も記者会見で「日韓、日朝の友好を目的としたものだ」と碑の価値を認めている。
見過ごせないのは、知事が「ルールに違反する行為が繰り返し行われ、(碑の)存在自体が論争の対象となってしまったことが最大の問題」と述べている点だ。
県に追悼碑の撤去を働きかけてきた団体の一つは、都内にある関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼碑の撤去を求める活動もしている。大震災で起きた朝鮮人虐殺を正当化する主張を繰り返し、過去の集会では都がヘイトスピーチと認定した発言もあった
県が碑を巡る「論争」を理由に撤去するのは、史実を意図的にゆがめる歴史修正主義を後押ししかねない。ヘイトクライム(憎悪犯罪)につながる恐れもある。

太字は引用者

この件、裁判で確定してるんだから。を金科玉条として掲げる勢が勝ち誇っているわけですけれど、底にあるのは太字部分のマインドですよね。「論争の対象になった」から撤去します、その言いがかりは誰が付けたのか。
そこを見て見ぬふりするのって……ハズカシくない?

■それでいうと川口市の話も同じで

これ「異例の訴え」でもなんでもなく、たとえば2020年12月

近いところだと2023年9月

なお後者の記事は、媒体が望む言説に曲解した表現になっていますが、共生のためには犯罪者へは毅然とした対処が必要、という真っ当な主張でしかなく、つまりNHKが報道するような「異例の訴え」でもなんでもないよ。と言っておきたい。

私は去る9月1日に、仮放免者の生活維持に関する要望とともに、不法行為を行う外国人に対しては、法に基づき厳格に対処するよう齋藤法務大臣に要望書を手渡したところであります。
大臣には、本市における外国人の現状をお伝えし、そのような事態の根源は、国の入国管理制度に起因していることからも、これらの問題に国として対処していただくよう直接訴えて参りました。
今後も日本人住民、外国人住民が安心して暮らせる多文化共生社会の推進に努めて参りますが、一方で不法行為を行う外国人に対しましては、警察や関係機関と連携を図りながら、厳格に対処をして参ります。

川口市議会令和5年9月15日、市長答弁

この件で一貫して唾棄すべきムーブを続けている老舗版元の媒体については、煽り目的で付けている見出しに合わせて踊ってやる必要なんかないので、その根性の薄汚さをこそ、バカにしてやればいいと思っています(珍しく腹を立てている)。

■いつになったら結論出るのか技能実習あらため育成就労

新しく日本語試験をまた作るとか言ってるし

民間事業者を認めないっていうけど監理団体がコミットするなら彼らバリバリのステークホルダーじゃないですか、そういう見出し付けるのやめてよねー。

■ちなみに今週ずらずらっと出ていたんですけど

逆に過去最高でなかった都道府県のニュースが出ないかを見守っているところです。

■今週のその他ニュース

■最後に「私を『日本人』と認めたくない人が、こんなにもたくさんいることに驚きました」という記事で、それな。ってなったところを紹介してまた来週

23年秋、大学の授業でこんな光景がありました。「日本の良い点や変わってほしい点をグループで話し合ってください」と15人ほどの学生に問いかけたら、反応が鈍かったんです。重ねて聞いても、「良いところも悪いところも思いつかなかった」と。
議論を促すために後日、日本と世界各地の教育制度の違いを説明しました。すると、「日本のこれは良いけど米国はここが良いね」といった発言が次々と上がり、議論が広がったんです。
日本しか知らないと、その全てが当たり前になりすぎて、何が良くて悪いかがわからなくなっているのではないか。大人たちが「日本はもうダメだ」とネガティブに言い過ぎるのも、若い人たちが可能性を信じなくなる一因ではないかとも思います。

太字は引用者

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?