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一見「移民」の話と関係なさそうなんですけれど/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.3-24.3.9)

一見「移民」の話と関係なさそうなんですけれど(くりかえし)日本相撲協会がとにかく元横綱白鵬のことをキライでキライで。って話から。

キライな相手が盛大に失敗しました、その責は問われるべき。って話と、息の根を止めるなら今。とばかりに過去事例との整合なんか知ったこっちゃない、今度こそ致命的なダメージを与えてやる。って暗い情熱は本来違う話であるべきじゃないですか。
相撲ファンですらない門外漢の私ですが、そんな感想が湧いて出るのはゼノフォビアあふれる公式見解を相撲協会が出した、その記憶がまったく薄れないから。詳細は3年前に書いた下記参照。
つまり移民の話と関係あるんですよ。

■今週の「事態の重大性に比して扱われ方が最も軽かった」ニュースはこちら

国際犯罪対策課から指摘を受けて誤認逮捕が発覚し、およそ1時間後に釈放して謝罪したということです

過去事例でいうと、2時間半後の釈放とか

まる2日拘留してた件とか

それに比べれば今回1時間で釈放してるから! ……ってなります?
レイシャル・プロファイリングでも判で押したように「大変遺憾であり、再発防止に向けて捜査員に対する指導・教養を徹底」云々言うわけですけれど、マジで。マジで頼むわ。

■今週の「事態の重大性に比して扱われ方が最も重かった」まで書くとちょっとオーバーだけど報道する責任を考えてから喋れニュースはこれ。

容疑者段階でわざわざ「クルド」って書くヘイト煽りしぐさ。
を問題にしたいのであって、不同意性交等罪については他の日本人事例同様、粛々と進めればいいと思うの。

残念なことにこのレベルの犯罪は掃いて捨てるほど多発しており、その事実を社会として軽視するべきではないですが、わざわざ「クルド」「川口」って煽り言説が出たら、それに釣られる奴らまで視界に入れて後追い報道をせよ、と言いたい。NHK埼玉、君のことだ。

ヘイターの言説の根拠を丁寧に潰す仕事をわれわれ市井の者が担当しているの、おかしなものだと思うんですよ。

■今週のその他ニュース

■特定技能の受け入れ予定人数が想定の倍、というニュースは上記毎日新聞スクープでも触れられていますが、技能実習の看板をすげ替える「就労育成」制度についても今週何本か記事が出ていまして

つまりまだ先のことだから今のうち甘い汁を吸っておきや勧告どすか、お仲間にはお優しいことですなあ。
本件、セットで読まれるべきは、いつでも追い返そうと思ったら追い返せるんだぞ、って独裁国家の完成形に近づく気満々の話でして

要するに

要するに、ですね

人権ということばをナイガシロにする本邦の惨状が主題なので

何を呑気なことを言ってやがる、と思ったりしました。
なお、本連載ではお馴染みですが、お隣でも同じ問題が起きています。

もうちょっと言うと、世界中で起きている話ではある。

最後のウォールストリート・ジャーナル記事、私は転載先で全文読みましたが、ドイツの肉屋が人手不足でインド人材を2022年13人で試したところあっという間に140人にまで増え。って話とか、マレーシアが一部業種以外海外人材の導入禁止済とか、なかなか興味深い内容でした。


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