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サラ

大事にしていたのに パリンと割れた
そんなに脆いなら 触れなきゃよかった
バラバラになった破片をかき集めてみたけど
元通りにはならない

指先に痛みが走る 血が滲む
ぼんやり眺めていると もう止まらない気がした

君が残したメッセージ
気づかない振りをしていたけど
こういうことだったの?
ううん、大丈夫って
いつもそう言ってたのに

床は傷ついて こすっても消えない
勝手に僕も傷ついて 出逢わなきゃよかった
元通りには戻らない

手からこぼれる砂 美しくて長い髪
全て君を連想させる 今更なに言ってる?

たくさんある中のひとつに過ぎなかった
君は何も言わなかったけど
最低だと罵られて当然
失って初めて気づく
君は特別なんて ありふれた言葉
もう遅いよって
悲しく笑わないでよ

君の名前をそっと呟いてみる
きっともっとたくさん呼べたはずなのに
後悔が傷口を縫っても縫いきれない

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