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大学生の日常日記 p.1

 2月19日に『花束みたいな恋をした』という映画を見た。
 この映画から、「考え方の軸の違い」と「言葉の一つの重み」を感じた。
 

 「考え方の軸の違い」とは、行動や言葉を話す上で考え方の基準がどこにあるかということ。その基準は2つあると思う。自分を中心に考える自分軸と相手のことを想う相手軸。人は、自分が一番好きである生き物である。人は否定されることを嫌い、自分の話を聞いて欲しいと思っているはずである。そのためいつも、自分軸が基準になっている。ここに好きという気持ちが芽生えると、好きな人の軸に寄り添っていき、段々と相手軸になっていく。映画の中でも好きということは相手を考える時間が多くなることである的なニュアンスのことを言っていた。これはまさに、基準が自分を中心とする自分軸から相手のことを想う相手軸へと移行することであると思う。これはまるで、日食や月食のようである。いつもは違う所に存在するのに、あるタイミングで重なるときがある。しかし、この現象もいつか終わりを迎える。この考え方の基準となっている軸が何かのきっかけや物事の分岐点に立った時に、考え方の基準が元の軸に戻ってしまうと、相手のことを想えなくなる。
 「言葉の一つの重み」とは、言葉には性格が無意識の内に表れてしまう。どの単語を選んで話すか、接続詞は何を使うか、その言葉を現在形で言うのか過去形で言うのかなど自分の置かれている環境や気持ちの変動によって発する言葉は左右される。言葉一つで相手の心を掴むこともあればその言葉一つで思わぬ方向へと進んでしまうこともある。ある言葉を口にしたくないこともあるし、その言葉一つで人生を変える力を持っていることもある。これはまるで、RPG系のゲームのようである。相手のタイプに合わせて技を出したり、状況に応じて役職を変えたりするなど、その選択が勝利への前進になれば、敗北への後退になってしまうこともある。しかし、言葉とRPGの決定的な違いがある。それは、現実世界においてこの技を出せば良いという正解はなくて、ストーリーを効率良く進んでいくための攻略本もない。だから、現実世界では、相手のことを想い、考えることで言葉は相手を傷つける武器にならず、心を通わせるツールになると思う。

 鑑賞して面白かったと素直に思った。様々な感情が渦巻く映画だった。二人の恋愛でニヤケたり、モヤモヤしたり、お金や仕事、就活の話で未来が不安になったり、好きなことを続けていくことの難しさを実感させられたり、恋愛が難しいことをしれたりなど、喜怒哀楽が交差する映画だった。小説の会話で盛り上がっているシーンを見て憧れた。だから、いつかそんなときが来ることを願いつつ、小説を読もうと思う。この半券を栞にして。

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