光指す方へ

まだ数えている
とうに失ったもの
まだ追いかけている
夢とかいう幻
まだ探している
昔落とした腕時計
まだ送り続けている
宛先不明の手紙

性懲りもなく繰り返し
そのたびに落胆する
うすうす気付いてはいる
目をそらしているだけ
見て見ぬふりは苦手だったはず

笑われても笑ってみても
そうとしか生きられぬなら
光差す方へ行くがよい
その先が泥濘みの路だったとしても


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