2021_0908_本読み

9月8日(水)は、

山崎
1、『ドラッカーと論語』安冨歩 著、東洋経済新報社、
第1部ドラッカー思想の本質、第2章マーケティング〈知己〉
自分知らないことが問題 市場調査や市場分析はマーケティングではない インドネシアのユニ・チャーム
(847から1029/2724)


論語の引用は以下
・顔淵第十二、七
・述而第七、二七

論語の引用では「政」に何が大事か、という問いに、孔子が答えていました。食(食料)、兵(軍事)、民(人間)という3つのうち、追い詰められて、切り捨てる順は、兵、食、民。人を人として扱うことをもっとも死守しないと、ということだと思います。

ユニ・チャームの例は、一見市場調査のたまものとも見えがちですが、そうではない、と解説してくれていました。
大量の(血の通わない)データを集めるのではなく、現実のインドネシアのそれぞれの家庭を訪問し親しくなり、事情をよくわかり、その上、パンツ型のおむつが自社の得意分野である、ということが結びついたために、トップシェアを獲得するという結果を得た、という物語でした。


こいでさん
2、『芸術と科学の間』福岡伸一 著、木楽舎、 Ⅷ ミミクリーズ 自然界にも他人の空似(トラカミキリ) 配列似ると機能も近い(DNA配列) 「似てるね」を見つける喜び(NHKのミミクリーズ) 二等分線の均衡、自然界にも(平面のボロノイ分割)
 

ミミクリーズの日本語訳は、擬態。
擬態は本当に不思議です。そして惹きつけられますね。似ているを見つけてしまう能力が人間の根幹をなしてる、と山崎も思います。
科学者は、トラカミキリを、ハチへの擬態で利を得ている、というふうに「屁理屈」をつけた、と福岡先生は書いてました。
山崎は、ツタバウンランという花を見て、明らかにトキワハゼとかムラサキサギゴケなどのゴマノハグサ科の仲間だろうと思っていました。事実そうなってました、DNAの系統を調べる前の分類では。なのに、今はオオバコ科です。驚くべき他人の空似だったのでしょうか。
多分、擬態の屁理屈も思いつけないのではないかと思い、楽しい気持ちになりました。


きよもとさん
4、『声で楽しむ美しい日本の詩』大岡信、谷川俊太郎  著、岩波書店


今回の登場は今日の詩は
「歌」中野重治、「死と蝙蝠傘の詩」北園克衛、「秋の夜の会話」草野心平、「妹へおくる手紙」山之口貘、「煤ケダ暦」高木恭造
でした。

先日(3月から6月)この本読みzoomで、500ページもある『北園克衛の詩と詩学 意味のタペストリーを細断する』を読みました。
その北園の詩が出て、驚くほど「わかりやすい!」って感じました。
それが、解説では、
声に出す詩ではないだろうが、声に出しても味がある、
と書いてあり、なんだか、ちょっと「通」にでもなったかの心楽しさがありました。


山崎
5、『あかいろくんとびだす』やべみつのり 作、童心社


『大家さんと僕』の矢部太郎さんが、6月に『ぼくのお父さん』という本を出したそうです。この「お父さん」が絵本作家のやべみつのりさん。山崎の妻が、職場仲間に教えてもらって、図書館で借りたのを読みました。

(実はその時の話題は、つげ義春の息子、正助さんと矢部太郎さんという「家にいるお父さん」を持った息子同士の対談がすごく面白い、という話でした。山崎は読んでないけれど、読みたいです。)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000304.000047877.html

赤信号、とびだす、ということから、危険を連想したのですが、さにあらず、楽しい絵本でした。


山崎
6、『かばさん』やべみつのり 作、こぐま社


同上の作者の絵本。動物園に行って、かばの親子を見た、お父さんと娘の、ほのぼのやさしい気持ちの絵本でした。
山崎は、旭山動物園で見た、水槽の水中を気持ちよさそうに泳ぎ走り続けているかばを思い出しました。

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