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2023_0412_本読み

<1228字>

冒頭の写真:
すべり台をうつぶせにすべりおりるこどもは、下に着いた時、くんにゃり曲がり、重力と平面にとても素直でやわらかだった。
かわいかったな〜


4月12日(水)は以下を読みました。

『あまりにロシア的な。』 
亀山郁夫 著

青土社
第4章 記憶の冬、冬の記憶
1 陶酔の実験
 モスクワ便り 書簡5
(208〜212ページ)

ブルガーコフ、プラトーノフ、イワーノフ、などの名前が次々とでてきましたが、一番気になったのは、フョードロフです。前にもでてました。

この人は日本版のウィキペディアには無く、英語版を見てみました。ニコライ・フョードロヴィッチ・フョードロフ(1829~1903)です。ドストエフスキーが1821~81年なので同時代人ですね。ロシア宇宙主義をはじめた人。

ソ連崩壊のあとのロシア人の自信喪失の中での、どこか心の支えをくれるのがこの人という印象が描かれていました。

山崎には、このアメリカと違った宇宙イメージ、嬉しくなる気持ちが確かにあります。(思い出しているのは、ソユーズという音の響きとか、ソラリスの映画で、首都高を走るシーン、など)

(音読した人:山崎)





『沖縄ノート』  大江健三郎 作

岩波新書 から

返還(1972年)前の1960年代に書かれた本。

〈 このような日本人でないところの日本人へと自分をかえる 〉

という、言い方が繰り返し繰り返しでてきて、山崎は高校生の頃読んでいた、大江健三郎の印象が蘇ってきました。

こいでさんは「右よりの人には自虐史観ということばで呼ばれるような」と言いかたもしていましたが、そう、その感じ、です。

(音読した人:こいでさん)





『漱石・子規往復書簡集』 和田 茂樹 (編集) 

岩波文庫

子規の三通目、いよいよ最後でした。

最後は〈 如来 〉のことに。
混沌という怪物。
仏家から見ればほとけ、老家から見ると虚無、久米仙人からみると天女、詩人からみるとミューズ(詩神)

長かったです。便箋何枚だったのだろう。
それとも巻き紙のようなスタイルだったのでしょうか?
浜辺で美女を見る、というような話もあったように思うのですが、
最後は深遠っぽい話でした。
この展開は、21才っぽいかも。

(音読した人:めいさん)





『俳句的生活』  長谷川櫂 著

中公新書
第9章 友

8章 習う、で師匠の話をしたあとは 友 がテーマ。
伊藤一彦、武藤紀子、といった俳句の友人達の句を紹介しつつ、会った時の様子などをいろいろと。飲んでるお酒で『百年の孤独』という焼酎がでてきました。

(音読した人:きよもとさん)





『芭蕉連句集』  中村俊定・萩原恭男 注

四五 月見する(夕がほの歌)153~155ページ
岩波文庫

あかちゃんのかわいらしくもワイルドな様子の後は、
ねぶと(注で、おできのようのこととわかった)とか、
やはり注で〈 密会の場、遊びの宿 〉などというのもあり、
猥雑な匂いのなまめかしい展開に。

(音読した人:山崎)

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