熱情でもなく霊感でもなく
2023年10月17日
瞬く間に一日が過ぎる。今日もずっと原稿を書いていたが、あまり進まなかった。森有正が次のように書いている。
「灰色の陰鬱な日々に耐えることが出来なくてはならない。というのは、価値ある事が発酵し、結晶するのは、こういう単調な時間を忍耐強く辛抱することを通してなのだから」(森有正『砂漠に向かって』)
一日に書けることは限られている。慌てないでゆっくりとじっくり仕事に取り組まなければならない。森は続けて次のようにいう。
「よい作品が書けるのは、熱情からでもなければ、霊感によるのでもない」(前掲書)
努力と集中を維持しなければならない。森が別の本に書いていることも思い出した。
「最近ある百いくつのおばあさん(このおばあさんは大旅行家であった)が、フランスの新聞に書いておりました。私はヒマラヤへ登るときでも、自分の庭を歩くときと同じようにしか歩けない。どんなばあいでも歩くという以上は、同じことしかできない、というのです」(『生きることと考えること』)
とにかく、まず書き出してみるしかないようだ。
学生の頃は論文などは万年筆で書いていたが、その後Macを手に入れてからは執筆環境はかなり変わった。今よく使っているアプリはbikeoutline、日本語入力はかわせみ3。音声入力もよくする。
明日は6時起き。二カ月毎に受診している。電車の中でもマスクをしない人が増えてきて怖い。コロナに感染した時の喘息発作はつらかった。
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