見出し画像

【こんな映画でした】765.[グロリア]

2022年10月 8日 (土曜) [グロリア](1980年 GLORIA アメリカ 121分)

 ジョン・カサヴェテス監督作品。主役グロリアをジーナ・ローランズ(撮影当時50歳)。相手役となる子どもフィルをジョン・アダムス(撮影当時7歳)。親子でもない二人の人間関係というか、やりとりが面白い。もっともギャングたちからの逃避行なので、そう面白いとばかりは言ってられないのだが。

 エンタテインメントであるが、内容的にはシリアスであり、彼女もフィルを守るためにピストルの使用もためらわない。犯罪歴があるといい、過去にはギャングのボスと同棲していたとも言っている。

 直接的な暴力で向かってくる人間に対抗するためには、やはりそれ相応の武器が必要だと思わせられる。日本でも戦国時代は特にそうだが、江戸時代の終わり頃までは、自らの命を守るためには武器を取らざるを得なかったことだろう。残念ながら、歴史はそのようであった。

 生憎アメリカ合衆国ではいまだにその状態が続いているということだ。もちろんそれは建国、いや入植当初からの彼らアングロサクソンがやってきたことの当然の帰結なのではあるが。

 余談だが、その流れがこの21世紀にも続いており、(仮想)敵国にダメージを与え、ついに滅ぼすために強力な暴力が行使されている。歴史も人類も進歩しない。原始時代の弱肉強食の時代のままなのだ。むしろ武器の発達により、さらに事態は深刻になっている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?