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初秋の愉しみ
明け方に窓を少し開けてみる。
冷たい外気を感じることができたら、窓を開けたまままた浅い眠りにつく。
この安堵感を長い間待っていた。
今年の夏は暑すぎて夏に咲く花も少なかったように思う。
ようやく適温になった今、復活して秋の花に混じって咲き続けている。
植物も暑さの緊張感からようやく解放されたのであろうか。
芙蓉は夏の花の一つ。
芙蓉の一日は忙しい。朝ふわっと咲いて、お昼にピンクに染まり、夕方ムギュッと閉じて落ちる。このピンクの『茶巾絞り』が翌朝地面に転がっている。このコロコロと落ちた花の潔さに初秋を感じる。
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ルリマツリも夏の花だが今になって、また花数が増えてきたように思う。
花弁を透かしてみたら雲の切れ間の初秋の空の色だった。
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果物にも季節を感じる。
秋は梨、葡萄、柿、林檎とスーパーの果物売り場が賑わう。
いつも何を買おうかカゴを持って行ったり来たり悩んでしまう。
先日、今年は旬の桃を食べ損なったので、季節も最終の福島産の黄桃をいただいた。白桃に比べねっとりとした食感。ジューシさは引けを取らなかった。
桃に関しては、一人の時はお行儀悪くかぶりついて、幸せを味わうのが私の流儀。
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『洋梨』も絵になる。
だから食べごろになるまで、暫く飾って鑑賞するようにしている。
まずは、クロスを秋に替えて写真を撮る。
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洋梨は食べごろが難しい。
眺めすぎて気がつくとお尻のところが茶色く柔らかくなっていて、慌ててナイフをいれる。熟れ過ぎ一歩手前が一番美味しい。
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夏に散々楽しんだ『水出し珈琲』もあと一回くらいだ。
併せて沢山豆が引けるように大容量のグラインダーも購入した。
珈琲器具は止めどなく増えてゆく一方。
これからまた、暖かい珈琲と秋の時間が始まる。
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