雨の裏庭より
5月前半の爽やかな青空の日々から段々と梅雨に向かって季節は進む。
どよんとした雨や曇り続きのここ数日は、首凝りとちょっとした頭痛に悩まされている。
こんな時は、外に出てみるのが良い。特に雨上がりの新緑ミストは、体を優しく包んでくれる。
さて、植物の配置を整える為、二年前に大きく植え替えをし、迎えた今年の初夏の裏庭は、想像以上のボリュームになった。
5年くらい経っても、木が大きくなるばかりで全く花を付けなかった赤葉のスモークツリーが突然、今年ふさふさの大きな花を付けた。
雨の水滴が花に引っかかり、沢山のジュエリーを身に纏っているよう。
スモークツリーの花は透け感と繊細すぎて、実は写真に残すのが難しい被写体。手を伸ばして何度も撮り直した。
柏葉紫陽花は、昨年は花が3つ位。花後の剪定をほとんどかけないようにしたら、今年は、20位上の花。
雨が降ると重みで枝垂れてしまう。
そして、夏椿も今や見頃。
植えた位置が階段に寄り過ぎたので、春先に陽が当たるように枝を誘引した。こちらも雨の日は、特に俯き加減になるので木の下に潜り、うっとり眺めている。
緑地に踏み入るとドクダミの香りがフワッと足元に絡みつく。
初夏を踏み締めている、という感じだ。
花も愛らしいので撤去せず残している。
その他、冬の間何処に消えたかわからなくなっていたギボウシたちもその存在感をあらわすようになった。
釣鐘のような花がイアリングのよう。
見た目が派手で晴れの日は、ちょっと好きになれない未央柳の花は、水滴を纏うとこれまた見間違うような見栄えの良さ。
そして、アナベルも剪定をあまり強くしなかったら、花数がぐんと増えた。
実は、この裏庭の小径は自宅マンションの裏庭で、ボランティアで手入れしている庭。
朝のゴミ出し、通勤、お買い物へ出る際に必ず通る場所。
改良に当たって、乱雑に残されていた植物たちを、組み合わせや日当たり、風当たりを考えて配置し直した。
住民の風当たり(笑)も少々あったが、これで皆様少し納得していただけると有り難いな、と願う。
夏椿の末路。
末路までも美しい。
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