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花譜

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四季の花や植物との出会い。古道具と花、写真で綴る短いエッセイ。
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#初夏

秋のブーケ 私の花仕事

私が、もうかれこれ13年もの間、担当している花の仕事がある。 花の通販サイト『花問屋アソシエ』さんでの『花レシピ』の製作と撮影。『うきうき花レシピ』という、気分も揚る名前をいただいている。 毎月一回、季節の花の紹介とそれを使った作品を製作し、撮影する。 事前にデザインを決めて、花材を発注。 当日は丸一日かけて8作品程度製作しながら工程を撮影していく。 今年からは動画撮影も加わり、どうお見せしたらいいいか工夫しながら、スタッフ皆で試行錯誤しながら進めている。 特に、プロのカメ

モノクロフィルムで撮る初夏の花

初夏は、白い花が多い。特に木の花には白いものが多い。 モノクロフィルムで撮影する場合、花弁の厚さと色は、光の透過度で表されるが、『白い花』が一番その特徴を撮し出しやすいと思う。 だから、この季節はワクワクが止まらない。 本日の花の画像は、Leica M4 / DR-summicron / Kodak Tri-X 400 で撮影し、スキャンした画像。 5月初旬から時系列で追っていく。 まずは、エゴノキの花が紫陽花の葉に降り積もっていた。 山法師。 木の上の方に上向きに花をつ

初夏の花ワークショップレポート

本日は、仕事のレポートです。 昨日はいつもお世話になっています、Zushi art gallery さんで『初夏の花を愉しむワークショップ』を行いました。 まずは、会場のwelcome flower. 昨日は、初夏の花をどう魅せるかということで、涼やかに『浮かべる花』と『掛ける花』をテーマにしました。 浮かべる花の作品 掛ける花の作品 残った花材で花束 私は、ご自宅などで花を愉しむ場合、沢山の花は必要ないと思っています。 季節の花をシンプルに。 それぞれの花の特徴

ボンネットは新緑 イタリア大使館別荘

初夏の中禅寺湖を訪ねる1day short trip. そこには素敵な建物があるとHは言う。 指定の駐車場から暫く緑の中を歩く。 風はやや強め。眩しい水面を背景に若葉が輝く。 波音とざわざわと葉の擦れ合う音だけが聞こえる。 国立公園内とあって余計な人工物も見当たらず。 また、高地で風通しが良いせいか、木々や葉には虫食いあともほとんどなく、思いきり大きな黄緑色の葉を広げている。 完璧な初夏の午後。 自然に溶け込むようにイタリア大使館の別荘は立っていた。 木造で、木と竹のパタ

晩春から初夏へ

この時期、木の芽時は何かと体調を崩しやすい。 子供の頃に至っては、入学式後に水疱瘡になり、学校の一泊遠足の夜から熱を出したり、病気が見つかって入院など、といいことがなかった。 昨年もめまいで辛かった。 今年はお陰様で比較的体調が良く過ごせている。 しかしなぜか葉桜の頃になると、なぜだか空っぽの気持ちになり、大丈夫かな、と思ったが、5月の連休前から日々の忙しさで体を休めるのに精一杯。以後いいのか悪いのか、何も考えられなくなった。 気がつけば、季節は変わって晩春から初夏。 楓

エゴノキの下で

初夏は、大好きな白い木の花が次々と開花する。 運転しながら山の自然、散歩で路地や誰かの庭を眺めながら『あの花、この花』と見つけながらこの季節過ごしている。 いけばなやフラワーデザインといったもので長く生業を立てているが、やはり、『自然の美しさにかなうものはない』と、『自分のための花』は段々と『生産された花』から遠ざかり、自然からいただいたものをシンプルに少しいけ、生活の中で愉しんでいる。 特に木の花には野趣があり、『あの器に入れてみたい』といつも心が踊る。 ところが、花

美しき白藤

GWは仕事が合間に入り、何かと慌ただしく過ぎてしまった。 ようやく回想する時間。 この美しき白藤だけは、どうしても残しておきたく撮影しておいた。 白いシャンデリアの下で熊蜂さんたちが舞踏会。 やはり、紫よりも白が貴賓があって好き。 来年もまた会いたい。

雨上がりの緑の庭から

今日は、暦の上では穀雨。 雨は、夏に向かってすべての植物の恵みとなる。 葉桜の木の下では、あちこちでライトグリーンの新しい葉が広がり始め、この時期の雨上がりの庭は、なんと美しいことか。 白やグリーンの初夏の小さな花も咲き始めた。 季節は、刻々と進んでいる。 好きな季節の幕開けだ。 少しだけ庭からいただいて、もう種ができてしまった春のクリスマスローズと薬瓶にいけた。