呼吸が浅い人の共通点 前編

数年前、ホットヨガスタジオで
深呼吸ダイエットヨガのレッスンを担当
していた際に、お客様やインストラクタ
ー達から、普段呼吸が浅いのはなぜです
かという質問をよくされました。

当時の私は東洋医学の勉強を始めてから
まだ日が浅かったため、呼吸が浅い
理由は横隔膜の動きが悪いから、いう
現代医学の観点からしか解釈できませんでした。

しかしその答えは、なぜ横隔膜の動きが
悪くなるのかという見識が不足している
ものであり、自分自身を十分納得させる
内容ではありませんでした。

その後、たくさんの方への施術の体験を通し、
私自身の東洋医学への理解が深まるにつれて、
呼吸が浅い本当の原因に気づきました。
ここで理にかなったその理由を皆さんと
共有いたします。

確かに、呼吸が浅い理由の一つとして、
横隔膜の動きが悪い事があげられますが、
深呼吸などで横隔膜を鍛えるだけでは、
浅い呼吸の改善には限界があります。


なぜなら、横隔膜の動きを悪くさせる
原因は別にもあります。その根本的な
原因を解決しない限り、普段の浅い呼吸は
なかなか改善されません。

その本当の原因を明かす前に、
まず、横隔膜の生理機能を簡単にまとめます。

横隔膜は、胸腔と腹腔の境界にある
ドーム状の筋肉で、その上に心臓と肺が
あり、下に肝臓・胃・腎臓などがあります。
大動脈と大静脈及び食道が横隔膜を貫きます。

吸気の時には、横隔膜が収縮して下がる事に
より上にある肺が大きくなり、肺の奥深く
まで空気が入っていきます。

また、呼気の時には横隔膜が弛緩して上がる
事により、肺が小さくなり、空気が出ていきます。

即ち、横隔膜の第1の生理機能は
呼吸筋としての役割となります。

なので、横隔膜の上下運動が悪くなると、
呼吸が浅くなるのです。

また、この横隔膜が常に上下する動きは
もうひとつ重要な役割を担っています。

横隔膜の上に心臓があります。

心臓は24時間鼓動するため、車のエンジンと
同じように大量の熱を作ります。

心臓で作られた熱は、横隔膜の上下運動に
より、経絡を通じ、絶えず腹部の小腸を
はじめとする臓器に送られ、腹部の臓器が
この熱を使って様々な生理活動を行います。

たとえば、胃と小腸はこの熱を使って
消化機能を担います。ご飯を作るときに
加熱することが必要不可欠である事は、
誰もが知っている節理ですが、同じように、
我々が日常で食べたものが、体の中で分解
消化吸収される一連の活動にも大量の熱を
必要とします。

この熱の一番の源は、24時間鼓動する
心臓からだと東洋医学では考えます。


なので、横隔膜の上下の動きが悪くなると、
心臓の熱を腹部に十分送ることができず、
熱が上半身に籠ってしまいます。いわゆる
「上熱下寒」という東洋医学でよく
言われる生理現象が起きます。

そうすると、上半身に熱が多くなりすぎる
ため、すぐかっかっするのに、下半身は
熱が足りず、冷えやすくなるのです。

呼吸が浅い人の共通点は
この「上熱下寒」現象です。

次回は、「上熱下寒」の体にどのような
症状が出やすいか、
また、横隔膜の動きが悪くなる
本当の原因についてお話します。


つづく♪

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