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ママじゃない私にママ友ができた話

どうも、佐奈田です。
今日は、昼からの出勤なので午前中はフリーダム。
フリーダムな私にジェームスからの依頼。

「朝、みらいを小学校に送ってくれ」

この辺りの子どもは集団登校するみたいなのですが、4月の初めは親も一緒に集団登校するそうです。この登校につきそうとジェームスが仕事に遅刻してしまうらしく、職場の理解を得ているもののできるだけ遅刻は避けたいとのことで、午前フリーダムの佐奈田に白羽の矢が立ちました(ナギ子は早朝に家を出ます)。

大役を仰せつかった佐奈田。
はりきって出発。

みらいくんのランドセルの背中、頼もしい。私をおいて、どんどん進んで行きます。ただ、道そっちじゃない。

180度の軌道修正をさせていただき、みらいと集団登校の待ち合わせ場所へ。小さい子から大きい子まで10人くらいの小学生がすでに到着していました。

「みらい、おはよう言える?」

みらい「おはよーーーーー!」

小学生たち、シーン。

「あ、そういう感じなのね」と思い、私も静かに待機。
(「みらいくんこの人誰〜?」って聞かれて「みらいくんの付き添いの佐奈田です!」って自己紹介することを想像していた)

揃ったところで、何の掛け声もなく6年生くらいのリーダーと思われる子が歩き出すと、ちびっこ小学生たちがみんな何も言わずにその後について行く。

誰も一言も喋らない、沈黙の行進。

沈黙の行進の一員として、みらいも黙々と歩く。
みらい、なかなか空気読めてます。

私は、”大人として、この列の最後尾に立ち、子どもたちの安全を守る”という使命感を感じ、最後尾へ。
近所の人が「おはようございます」とあいさつしてくださる中で、私は「見慣れない変なオバハンが小学生の列についていってる」と思われないかを心配しながら、少しうつむき加減に歩きました。

10分ほどして沈黙の行進隊は、小学校に到着。正門の線を跨いだ瞬間、先頭のリーダー的な子が後ろも振り返らず、友達の方へすごい勢いでダッシュ。
ちびっこ小学生もそれぞれの方向へ散らばって行く。

「あ、そういう感じなのね」

みらいも、小学生の波をすり抜け、くぐり抜けながらどんどん靴箱の方へ歩いて行きます。後を追う佐奈田。靴箱に到着したみらいは、後ろも振り返らず、「ばいばい」も言わず飛び立って行きました。

1週間目にしてもう小学校に馴染んどるやないか。

小学校に足を踏み入れるのはいつぶりでしょうか。
まだ満開の校庭の桜。整列した花壇のチューリップ。
桜舞う春の小学校のわやわや感。
人生最初の学校、それが小学校!ようこそ義務教育へ!
これがミュージカルだったら、私はまわりの小学生をバックダンサーに、踊り出していたことでしょう。

家に帰る途中、「1年生のママですか?」と声が。
振り返ると、朝からきちんとメイクした可愛い人が立っていました。

「1年生のみらいの同居人です」

「同居人…?」

「みらいくんの両親と友人で、昨年アメリカから帰国して住むとこがなかったので一緒に住んでます」

私は、怪しいやつと思われないように必死でした。
その可愛い人は、同じクラスのサトシくん(仮名)のママだと教えてくれました。帰り道、どこに住んでいるとか、いつからこの辺に住んでるか、通学路のこととか、ジェームスとナギ子のことを話しながら歩きました。

サトシくんのママはきっと、これからいろんな小学校の情報を共有をし合える、もしくはランチを食べながら子育ての悩み・ストレス、喜びを語り合えるママ友を作ろうと思って話しかけてくれたのでしょう。

すみません、私はママではありません。寄生住です。

でも、話しかけてくれたのがとても嬉しかったので、私はあなたを人生初のママ友として、今後スーパーやマクドや駅で見つけた際には「サトシくんのママ!」って話しかけます。

ランチのお誘いも、お待ち申しております。