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余命10年(ネタバレ有)

とにかく初見2月24日の試写会でみた
感想を残してます

最初吹き飛んでしまいそうな佇まいのダメな和人から声の出し方、歩き方、目力、目線、手などで変化を表現していて茉莉が生きて欲しい和人が最後の桜の舞うシーンに立っていて本当に救われた気持ちになりました
そこには茉莉が築き上げた時間を生きる坂口健太郎=和人が居て剥き出しと言う言葉がぴったりで1人の女性を愛した1人の男性としての和人の心の中を映像にしている様なそんな感覚で見入ってました
RADWIMPSさんの劇中の曲そしてエンディングに流れるうるうびとが和人と重なり合うから余計にそう感じるだと思います

茉莉は自分の事を正直に和人に言えない罪悪感と好きだからこれからを歩んで行く人だから傷つけたくない守りたいって気持ちと和人に会うたびに自分の心との葛藤にどれだけ苦しんだだろう
明るく気丈に映る茉莉ちゃんをみると心の奥が痛くて苦しかった
だからお母さんの隣で泣きながら自分の思いを吐露する姿に涙が止まらなくて
私も娘を持つ母なのできっとなんでこの子がって思いを何百回もっとだよね口に出さないけど思ってきただろうなって
高林家の団欒は家族の息遣い?みたいなのが伝わってくると感じることが多かったです
背が高い松重さんが丸っこくなって担当医に頭を下げる割と最初のシーンでなぜがもうジンときてしまって沢山の感情や言葉を言わないお父さんでしたがもう佇まいだけで泣けてきてしまう存在でした
(茉莉の病気がわかった時からきっと茉莉の為にいつでもどこでも駆けつけれる様にお酒やタバコを絶ったのかもしれないなってここは2回目観た時の勝手な妄想お酒はお姉さんが飲んでるのできっと普段から飲む家族だったんじゃないかなってこれも妄想です)

姉はきっと1番感情を抑えていたのかもって黒木さんを観ていて思いました
両親の思いもきっと茉莉には言えない部分まで聞いているだろうし茉莉の姉として妹の1番の生の声を聞く人でもあっただろうから
自分だったらあんな気丈に振る舞えないって芯の強い優しいお姉ちゃん素敵でした

タケルはほんっとにいいやつ!それを体現したような人だった友達思いだけど押し付けがましくなくて明るくてムードメーカー
マジで山田くんぴったりって思った和人と茉莉を繋いでくれた人でもあるし4人のシーンの彩りはきっと山田くんが多くを担ってたんじゃないかなって
それに4人で話をしてた時もムードメーカーだったって話してたし

奈緒ちゃんも明るくてでもちゃんと茉莉を見てる友達としても安心できる存在だったな
小説としてだけど茉莉の深い想いを1番先に知った人だろうし共闘しながら最後まで走り抜いた姿に涙しました

茉莉の心と変化が四季と一緒に描かれててなんだろうな色んな目線で見れるからなのか自分の少し内側に入られてる様な感覚の作品でした
そして泣ける映画ではなくてみんなそれぞれの琴線に触れるものがこの中には詰まってて涙してしまうそんな作品でした
茉莉の生きた証を心に刻んで進んでいく和人や周りの人達の心を最後の桜のシーンで感じてその後のエンドロールで流れるうるうびとでまた今までのシーンや気持ちが思い返されてまた泣いて
原作とは違う描かれ方でしたが私は茉莉と和人が最後に会えて救われた気持ちになりました そして茉莉の描いた未来の幸せな場面もよかった

この作品に出会えてよかった
自分を大切に周りも大切に毎日毎日そう思って生活できる訳ではないけど
感じた事はまたどこかの瞬間で思い出すし思い出した時に大切にできたらいいなって思う
自分に関わってくれた方との共通の思いとか出来事とかも沢山共有したいって思ったし
それは自分の為だけではなくて相手の為でもあるんだなって事が自分の中の発見でした


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