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認知的不協和

認知的不協和。聞いたことありますでしょうか。

認知的不協和とは、人が自身の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。
アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。
人はこれを解消するために、矛盾する認知の定義を変更したり、過小評価したり、自身の態度や行動を変更すると考えられている。 ウィキペディア

認知的不協和理論を説明するときに、よく用いられるのが「タバコ」の例です。
喫煙者は、「タバコは体に悪い」と認知していながら、それでも「タバコを吸う」という行動をしている人が多くいます
これは矛盾した状態、つまり認知的不協和に陥った状態です。

またアルコールに関しても最近では適度なアルコール摂取はむしろ身体に良いではなく、ほんの少しでも飲酒すれば身体に害を及ぼす。ガンになる可能性が高まるといった論文も出ています。
外国に比べて飲酒者に甘いと言われる日本では、この話に顔をしかめる人物は大勢いることでしょう。
「お酒は昔から百薬の長と呼ばれている」「コミュニケーションの手段としてとても良いものだ」「ストレス発散して明日への活力となる」「自分は適度な飲酒をしている」「それはアルコール依存症の人の話だ」などと言いながら、自分がお酒で失敗したことに目を背けるかもしれません。
アルコール依存症の人で会社員など普通の生活をギリギリのラインで続けている人は大勢います。そういう人々がアルコール外来を受診しないのは、この認知的不協和が原因でしょう。

分かっているけど行動を変えられない。変えない。というのは、よくあることです。
矛盾した認知を抱えているために、他人に指摘されることを嫌います。
その時の行動は二択。
①身体に悪いからやめるという選択をする。
②屁理屈、詭弁を駆使して事実を突っぱねる。→矛盾した行動にイライラする。認知的不協和に陥る。

ちょっと横道。
今更って感じではありますが、ここ数日の福島原発処理水放出に対するC国の大騒ぎ。
まさに「おまいう」案件。

ほい。資料。


桁が違うんですよね。

まあ、あちらさんは情報操作されてるんで、何も知らない一般人が騒ぐのは分からないでもないけど、政府は知ってるのにわざと騒いでるってのに一票ですね。
これをあちらさんの一般人が知ったらどう思うかなーーと思いましたね。まさに認知的不協和かな。



昔、認知的不協和で有名な事件がありました。

1953年。アメリカ合衆国レイクシティに住むキーチ夫人は外宇宙からのメッセージを受け取るようになった。
その交信で1954年12月20日に、地球は大洪水に襲われるがUFOが飛来してキーチ夫人らは救出されるというお告げを受ける。
キーチ夫人の元に大勢の信者が集った。
信者たちは、家族を捨て学校や仕事を辞め、全財産をキーチに寄付して、運命の日に備えた。
そして運命の日が訪れる。
これは全て実話でありキーチ夫人として匿名化されている人物は,ドロシー・マーチンという女性である。

そして……大洪水もUFOの飛来もなかった。地球滅亡はなかった。何も変わらないまま静かに夜が明ける。

一部の信者はキーチの元を去った。
しかし大勢の信者はキーチの側を離れずに信仰を捨てなかった。彼らはこう思っていた。
「自分達の信仰心が世界を救った」と。

ここで言う現実を受け入れてキーチの元を去ったのが①のタイプ。
認知を歪めてキーチの元に残ったのが②のタイプ。家族も仕事も全財産もキーチに賭けたのだから、現実を認めるよりも認知を歪めてでも信仰にのめり込むほうが心理的に楽だったのだろう。

この事件は他国の昔の事件だが、日本で言えばオウム真理教の事件が思い浮かぶだろう。
現在でも麻原帰依を主義とする団体がある。オウムにも全財産を寄付して入信した信者が大勢いた。麻原は既に死刑執行されているが、彼の世界征服という妄想は現在でも死に絶えてはいない。

認知的不協和。
この心理は、下手をすれば世界を滅ぼしかねない心理でもある。