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言葉で、キミを救いたい~空と風と月とキミ~【エッセイ】【小説】

みんな雨は憂鬱なんて言うけれど
ボクは結構、雨は好きです。
特に部屋から観る雨や嵐。
先日の大雨、その窓からも観えましたか?
晴れの空も、曇りの空も、雨の空も、嵐の空も……
少しだけ窓を開けて、ムワァとする夏の匂いを嗅ぎながら
雨音を聴いて……。
嵐の空を眺めるのは何だかウキウキしますね。
ビカッて光って、唸るような雷鳴が聞こえて、皆が騒いで……
時々、病室に差し込む稲光り。
少し不安で、少し力強くて……
もうヤダで……でも、もう少しだけまだ頑張りたくて……

夕立も好きです。
夏と雨と夕方の匂いを風がそっと運んでくるんです。
なんだか懐かしい、記憶のある匂いです。
優し気で……涼し気で……安らぎます。
見つかると怒られるけれど、こっそりと窓を開けるのがお気に入り。
殆どないような……それでいて、ちゃんとソコに存在する風。
ゆっくりとボクを包み込んでくれる風がボクは大好きです。
それは、春の匂いがしたり、夏の匂いだったり、秋の匂いだったり……
冬はどんな匂いがするのでしょうね。

風のない日がないように……
ボクはいつもココにいます。
新月でも月はいつも空にいます。
誰に気がつかれなくったって……
風は月を探し出してそよぎます。
誰に気がつかれなくったって……
月は風を照らしています。

ただ少しの間だけ、姿が見えなくなるだけです。
今までありがとう。
秘密の暗号を忘れないでね……
行ってきます。


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