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【感想】デイヴィッド・ホックニー展(東京都現代美術館)

前情報はただ一つ「彼はイギリス出身のおじいちゃん世代の方」というだけで行った展覧会。色々なテクノロジーを活用して作品をつくっていたのには(おじいちゃん世代という先入観のせいで)びっくりしました。

テクノロジーを駆使

この点一番印象に残ったのは、《ウォーター近郊の大きな木々またはポスト写真時代の戸外制作》。テクノロジーも活用しながら縮尺を決めて、大きくしていって、最後には50枚ものキャンバスを使った作品になったとのこと。

でか!という印象もさることながら、説明の動画を聞いて、あ、そんないろいろ活用して出来上がるものなのね!という驚きも。

テクノロジーの発展とともにアートの過程、そして形も(後述)変わるんだろうな、と思いつつ、ホックニーがテクノロジーの発展に適応して活用していったからこそできた作品なんだと思うと、変化の波に乗るって大事なんだろうなぁと考えた。

iPadのCMを思い出した

次に印象に残ったのは、展示終盤の《ノルマンディーの12か月》。iPadで描かれたもので、だからこその規模な気がした。もちろん紙とかカンバスでも繋ぎ合わせれば作れる大きさではあるけれど、現実的か?と言われると、少なくとも素人目線だと現実的じゃないような…。

https://x.com/hockney2023/status/1680389286154338305?s=20

近づくとiPadで描かれていることがより分かりやすい。

《ノルマンディーの12か月》の一部分

ホックニーの作品からは飛躍するけれど、この絵を観てて思い出したのがiPadのCM。

キャンバスに描かれた絵はズームインもアウトももちろんできない訳で、こういう「絵」もまたiPadがあったから描けたものだと思うと、テクノロジーは人間の可能性を広げるなぁ、なんて思えたり。じゃあ、所謂「絵を買う」みたいな行為はどう変わっていくのか?と疑問も浮かんだり。

ちなみに

私は美術館、展覧会に行くと気に入った絵のポストカードをいつも買うのですが、今回は展覧会の終盤に行ったからか在庫切れのものも多くありました。仕方ないけど惜しい。

*バナー画像:https://x.com/hockney2023/status/1669147714326786050?s=20 


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