【不思議体験】数十年前の出来事を久々に妹に話してみた結果‥怖いことに

数十年前の土曜日の昼過ぎ、当時俺が小学6年生くらいで3歳下の妹と共に家にいた時に起きた出来事。

妹は、木製のカウンター?の上に設置された
大きめのメタルラックから、最上にある収納ボックスから物を取ろうとして、棚板を足場にして、登っていた。

少し離れた場所から、妹をボーッと眺めていた俺は、この捕まり方で登っていると体重が外側にかかって、ひっくり返ってしまうだろうなと無言で見ていた。

危険に思えたのにも関わらず、妹を止めなかったのは、最悪の結果どんなことになるんだろうか?と好奇心があったからあえて止めなかった。

そして予想は現実になり、妹が外側にかけていた体重が、メタルラックが支えられなくなり、凄い勢いで横転した。大きな音とともに妹は床に落ちた。

しかし、妹は軽症にもならずに済んだ。理由は、メタルラックが傾いた方向に、ダイニングテーブルがあったからだ。

メタルラックの先端が、テーブルの角の辺りで受け止められ、運良く妹は、床に落ちただけで済んだ。

だけどもし、テーブルが少しでも離れていたら、メタルラックを受け止められなかった場合は‥

妹はメタルラックに設置されていたオーブントースターや、調理器具の入った箱と共に、下敷きになっていたかもしれない。

自分は、その時ただボーッと眺めていた。
思わぬ出来事が起きて唖然としていた妹の顔を今でも覚えている。

ただ、問題はここからだった。

数十年後、久々にこの出来事を思い出して、家族のいる前で話そうと思った。

今ではまともな方だと思うが、当時、他人のことなどどうでも良くて、その結果どうなろうと知ったことではない、と思っていた酷い自分を猛烈に反省し、

危険な状況で、妹を止めることをしなかったこを謝ろうと思い、両親がいる前で妹に話しかけた。

すると、妹から「何でその話しっとるん?」と返ってきた。

「しっとるん?」って、どういうことだ?と思った。土曜日は両親は仕事で、俺と妹しかいなかったのに、まるで俺は居なかったみたいな言い方をする妹。

「しっとるん?って、いたやんか俺は、少し離れた場所からおまえを見ていたやんか」

「おらんかった」

そう返ってきた。

妹の話によると、実際に棚から落ちたことは事実だった。しかしその時は夜中で、俺は2階で寝ており、母は妹のいる同じ一階の別部屋にいたという。

メタルラックが倒れた時、大きな音が出たので、母は急いで駆けつけて、妹をきつく叱ったと話した。

話を聞く中で、俺と妹との記憶が一致しないことに疑問に思った。

その時、俺と妹が話している時、母も話に入ってきた。

「何言うてるねん。私と妹しか知らんのに‥夢のことでも話しているんとちゃう?」

それはあり得ない。俺は確かに、土曜日の休日で、お昼くらいで、母と父は仕事で2人だけしかいない。

あの頃の記憶は、今でも鮮明なのに、
夢であるとは到底受け入れ難いものだった。

「こわっ‥」

妹がそう言って話しは終わった。

何度もこちらから説明しても、理解してもらえず、あり得ない、の一点張り。母と妹の記憶が一致している分、俺の話は、説得力を持たなかった。

じゃああれは何だったんだろう?あの時の印象的な、唖然とした妹の顔をもつ者は、いったい
誰だったんだろう?

謎は更なる闇の奥へと消えていった。






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