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ボソボソに耳をすませて

 寝るのが好きだ。昔から徹夜ができない。10代で友達の家に泊りに行った日も「ずっとゲームしていようぜ」と約束しても、深夜に落ちてくるまぶたの重みに抗えなかった。

 今でも睡眠時間が7時間を切ると、なんだかイマイチ。

 そんな寝るのが好きな僕だけど、不定期で睡眠のリズムが変わる。
 12月はわりと短くても動けたが、年明けから徐々に長くなり始め、2月に入ってから、睡眠時間が8時間くらい必要になっている。

 でも、これがずっと続くわけではなくて、やがてまた短くなっていく。気温はあまり関係なくて、暑い夏でも長くなる時もある。

 こういうのを実感する度に、身体って不思議だなと思う。
 僕の意識にあがってこないところで、きっちりとバランスをとって、必要なように動いてくれている。

 面倒くさがりな僕は、あまり考えずにその身体の声に従っているだけ。ただ、その声はとてもシャイでボソボソと喋るから、油断すると聞き逃してしまう。

 だから、聞き逃さないようには気を使っている。
 そうやって自分の身体の声に耳を澄ませるようにしていると、他者の身体の声もなんとなく聞こえてくる。その動きは、姿勢は、一体なにを物語っているのだろう?

 そんなことに想いを馳せながら他者を向き合っている。

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