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点と線

 意思疎通がどうも上手くいかない人がいる。それは、好き嫌いとか言語能力の問題ではなく、視点の問題だと思う。つまり、自分の視点からしか見ていないので、前提の共有を忘れてしまったり、相手の意思を妨げるような発言をしてしまう。

 言ってるけど、伝わっていないのだ。本人の中では辻褄が合っているんだけど、その前後が相手に明らかにされていないので、首を傾げてしまう。

 ただ、その現象自体は日常でよく起こりえるのだ。たとえば、会議など話し合いをしていて、遅刻してきた人がいた時、それまでの過程は当然知らない。にもかかわらず、よくわからないまま意見を求められたら、混乱してしまうだろう。

 周囲が気づかなかったり、忘れている場合はままありえる。一般的にそうなったら、お互いの溝を埋めれば済む話だ。相手の視点に立てないのではなく、忘れているだけならば問題ない。しかし、この頻度が多いのはおそらくそもそもできていないのだ。

 事あるごとに詰まるコミュニケーションには、僕達はしばしば苛立ちを覚える。そして、それが持続するとやりとりをすることに対して拒絶感をいだくようになる。そうならないために他者の視点で見た方がいいのだろう。

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