「じゃなくても」にこだわりを見つける

「天才になれなくてもいい」「お金持ちになれなくてもいい」「順調じゃなくてもいい」。日々会話していたり、他者の話を聞いていたりするとと「〇〇じゃなくても」という枕詞をしばしば聞く。僕自身もたまに口にして、ハッとする。

 なぜ我に帰るのかといえば、「じゃなくても」にその人の引っかかりを見つけられるからだ。

「順調じゃなくてもいい」と言った時、心のどこかで順調であったらいいと願う声が響いている。順調であるか否かを気にしていない人は、そもそも言葉にしない。

 だから、「じゃなくても」には、甘い理想と苦い現実が混ざり合っている。

 見て見ぬフリは簡単だ。しかし、気づかないフリをしたところで、消えてくれるわけでもないから、なるべく僕は向き合うようにしている。

 最近は人と会うのも気を使うので、寂しさを感じている。
 それで「彼女じゃなくてもいいから、気兼ねなく会える人がほしい」とつい2日前に口にした瞬間があった。無意識に呟いてから気づいて、思わず恥ずかしくなってしまった。やれやれ。

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