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羨ましくて、ムッとする。

「SNSでイベントを拡散してください」とお願いされて、一瞬ムッとした。

 自分でもそれが意外で、なんでだろうと思った。
 1つには、自分が道具のような扱われ方をされたからだろう。2、3度会った程度の人に、詳しい説明もないままお願いされた形なので、不躾ではあったかもしれない。

 ただ、別にイヤだったらイヤだと言えばいいし、シェアしなければいい。いちいち気にするようなことじゃない。
 けれど、結果からいえば僕はそれをシェアした。

 内容を見て良いと思ったわけではない。ただ、お願いをされたことに対して、見定めようとする自分のパターンを変えたかった。

 一旦物事を受け止めて、吟味して、反応を返す。それが僕のいつものやり方だ。そのやり方に一定の信頼が置けるからそれをするのだが、同じパターンを繰り返していると停滞する。だから、いつもと違うことがしたかった。

 やってみれば、別になにか悪いことは起こらなかった。人の頼みを素直に聞くのは比較的いい気分だった。

 もしかしたら、僕はただ、直球でお願いできる相手が羨ましかったのかもしれない。でもちゃんと打ち返せたから、今度は僕も渾身のストレートを投げ込んでみよう。

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