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どこに沼はある?

「〇〇沼」という言葉がある。
 本来の意味とは別に、なにか1つのことにはまってしまうことを指して言う。
 個人的に、受動的な含みのある言葉だと感じている。スポーツ選手に「あの人は野球沼にはまっている」とは言わない。
 積極的にのめり込むというよりも、なにかしらの抗いがたい力によって、魅了されてしまっている状態だ。SNSやnoteを見ていると、よく沼にはまってしまう人と全然はまらない人がいる。

 僕は沼にはまりやすい人だと自認している。
 子ども時代の奇妙な憧れからギャンブルをやってみたくて、年齢に達してパチンコや競馬初めて行った時、事前に決めていた予算が無くなってすぐに追加でお金を出した瞬間に「これは抜け出せなくなるからダメだ」と思った記憶がある。
 それ以降、1人では絶対に行かず、友人と数回行った程度だ。

 けれど、公営ギャンブル以外にもいろんなところに沼はあった。かつてパズドラが大流行した時期に、一年くらい真剣にやっていた。どこにいても、パズドラのことを考えていた。抜け出せたのは、自分の意志というよりも、忙しくなったおかげだった。

 そんな僕は今日、数年ぶりにソーシャルゲームをダウンロードしてしまった。子どもの頃に熱中していたゲームを見つけてしまったからだ。

 朝の2時間くらい延々と遊んでいた。最初は本当に楽しかった。そうそう、このキャラ懐かしいと思いながらニヤニヤしている。しかし、スタミナがなくなって、待たなくてはいけない。ガチャをやっていても、欲しいキャラが出てこない。

 イライラし始めている自分に気づいた瞬間に、ハッとした。
 そして、即座にそのアプリを消した。危うく抜け出せなくなるところだった。

 沼にはまる人は自分の性質がわかっていないのだと思う。
 物忘れが激しい自覚があればメモをする。それと同じで、沼にはまりやすいと知っていれば、日頃から足元に注意して、はまりそうな対象はあえて避けるなどの対処ができるのだ。

 僕の2時間は沼に沈んでいったけれど、完全にはまる前に抜け出せたし、noteの記事にできたので、よしとしよう。

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