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0から1へ

 なにかを始めるのは、0を1にすることだ。
 それは既にあるものを増やしていくのとは明確に違う。

 なにもなかったところから、そこに生み出すのは容易くはいかない。
 おぼろげなイメージや思考、理想に形を与えていくのだから、当然ながら1度で上手くいくはずがない。

 それは粘土でものを作っていくのと同じで、ゾウを作りたいと思っても、自分の目指すものを作るためには何度となく作り直す必要が出てくるだろう。

 型さえできあがってしまえば、それを量産も変形もできるが、その型ができあがるまではどれだけ時間と労力を捧げても0のまま。

 だから、クリエイターや芸術家の人々はすごく葛藤するのだろう。
 ものや形ができあがるまで、それが正解なのかどうかもわからないのだ。
 けれど、そういうプロセスを抜けてきた人は、強い。忍耐力も継続力も、0を1にできる自負がある。そういうところを目指していきたいものだ。

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