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キャラの定着の過程

 自分のキャラは、どうやってできあがっていくのかなと思っている。

 その人の素の気質を性格というならば、僕の考えるキャラクターとはその人の場における役割のようなものだ。意図的に作られるものもあれば、いつの間にか定着している。

 たとえば、「部長」は定められた役職であるが、同時にその人のキャラも表している。平社員と部長では、振る舞いも変わってくるだろう。一方で、友人関係においては、話を切り出す人や誘いにすぐ乗る人などを決めたわけでもないのに、なんとなく住み分けがされていく。

 面白いのは、キャラが違うと発言の意味や受け取り方が変わる。全く同じ下ネタを言っても、ウケる人と引かれる人がいる。内容よりもキャラの方が重視されているのだ。

 キャラに反した言葉を言うと、伝わらなかったり、まともに受け取ってもらえなかったりする。それだけならまだしも、心配される場合がある。だから、基本的にはキャラに即した発言をした方がいい。

 しかし、自分の望んだキャラでない場合、窮屈な思いをする羽目になる。だから、自分のキャラを意図的に作っていくのがいい。そのためにキャラがどうやって定着していくプロセスに興味がある。

 これは自分を偽るのではなく、なるべく素の自分でいるためにも必要だ。なぜなら、関係性は相対的なものだからだ。自分が真面目だとしても、度を越した真面目人間が相手であれば、そちらに軍配が上がってしまう。

 要因の1つは、見た目だろう。やはり身体が大きくていかつい人は、みんなの癒しキャラよりも、頼りにされたり、緊張感を与えたりするキャラになる。

 とはいえ、先天的なものは変えられないので、変えられる部分を変えることになる。僕は3年くらい前から少し奇抜な服装をするようになった。模様が独特だったり、原色に近い色の服を着る。それ以来、発言がしやすくなった。
 ちょっとおかしなことを言っても、「こんな服着てる人だからな」と納得してもらえるようになったからだ。

 ほかには、言動の比率もあるかもしれない。この場合の言動とは、積極的な行為も受動的な行為も含まれる。わからないことがあった時に、「質問する」「助け舟を出されるまで待つ」も1つの言動になる。
 だから、やってもやらなくてもデータ量は自然と蓄積していく。その言動が、どんな比率で表現されているかによって、徐々に定着していくのかもしれない。

  

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