インドカレー屋、タイ料理屋

「バターチキンカレー、プレーンナンで。」

「なにくち?辛さは?」

「普通で」

このやりとりをしただけで

ふうっ

と一息つける気がする



インド(もしくはネパール)料理屋は私にとってちょうどよい

人懐こくてかわいげがあってほっといてくれる、ちょうどよい距離感


メニューは色々試したけど結局バターチキン。辛さはいじらない。テーブルの上の辛い粉を足すこともある



タイ料理では熱心にメニューを読む

どれを食べてもおいしいことは分かっているので、安心して存分にその日の気分によってチャレンジをする。


この前食べたのはもうなんだか覚えていない名前だけど、カシューナッツと鶏肉の甘辛炒めだった

唐辛子マークがついていたので辛さ控えめにしたら物足りなかった

でもその日の店員さんの女の人が何を聞いても「もちろんです!」と笑顔で返事をしてくれてうれしかったのでおぼえている

「外席いいですか?」

「もちろん!」にこっっ

「お水でいいですか?」

「もちろん!」にこにこ ぺこり

という具合。その人が誠実にもてなそうとしてくれているのが伝わって心地よかったのだ


わたしも海外の人になにか頼まれたときは"yes"や"ok"ではなく

"sure!"(smile)と答えようと心の中で小さく決心した



毎度のことながら

「少なめでって言えばよかった」と後悔しながら、

前に突き出したおなかを感じてだいすきな日本風にアレンジされた異国の料理をたいらげる

トンカツを食べてお腹いっぱいになるのとは別の、満たされた満腹なのだ


そしてなにより欠かせないのが

満腹の中のひととき。

このために

インド(ネパール)料理、タイ(ベトナム)料理に

足を伸ばしていると言っても過言ではない

決して。



食休みを気兼ねなくできる日本のお店は限られている

食休みってすばらしく好きなじかんなのに

スタバでだいすきなドリンク片手に頬杖ついて外を歩く人を眺めてぼんやりしていても

定食屋で緑茶をすすってぼーっとしていても

どこか周りの事が気になって内心どこかであくせくとしちゃうのだ


だけど海外のあのほっぽらかしなやさしい距離感



きょうも250円のチャイティーをバターチキンとナンでいっぱいのお腹にちびちびと飲みながら

「これはダナンのプールサイドだな」

とおもった


この世界でどこにも行けない今

とてつもなく求めている海外でのあの

ぼーーーーーーーっ

がそこにはあるのだ

だから今日もわたしはいく。


ちょっと疲れた日の最大のご褒美に。


異国の地でのんびり、を近所で堪能するのだ。







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