母親に背中とお尻の毛を剃ってもらっていたあの頃
十数年前から身体の毛深さにコンプレックスを
抱えていた。
おなかや背中に生えている産毛さえ、
しっかりと濃く生えている。
色白なもんだから余計に毛深さが目立つ。
それを見るたびに萎える。
人生の半分は、毛を剃る時間に使っているのではないか。
それじゃ時間がもったいなさすぎる。
毛を剃るだけの人生なんてごめんだ。
意を決して脱毛クリニックに予約を入れる。
当然、コースメニューは全身永久脱毛を選択。
オリエンテーションを受けていると、
施術前日には全身の毛を剃ってくるよう指示があった。
根がまじめな私はクリニックに忠誠心を示さなければと
ルールをしっかりと守る。
しかし、背部を自分で剃るのは難しい。
母親にお願いをするしかない。
「背中とお尻の毛、剃って~」
「ジョリジョリ」と毛が剃られる音が心地よい。
つるつるお肌になっていく感覚も気持ちがいい。
毎回、剃ったあとの毛の塊を見せてもらう。
毛量の多さにげんなりする。
ゴリラの赤ちゃんができあがりそうな毛量だ。
定期的にまじめにクリニックに通い、
すべてのコースは終了。
それでもまだ、毛がふわふわと存在している。
『永久脱毛じゃなかったのかよ・・・』
そして今度は医療脱毛に手を付けた。
どれだけ、「毛」に時間とお金をかけているんだ。
車1台分、かかっているかもしれない。
しかしながら、だいぶ毛量は減ってきている。
つるつるお肌への道のりは険しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?