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モーリシャスに日本国旗を送りつけた日

初めての海外旅行でモーリシャスという国に行った。

一番の目的は海の中の滝をみること。

それが旅行の一番の目的ではあったが、もうひとつ楽しみにしていることがあった。

スカイダイビングだ。

せっかくの海外旅行なので派手にいきたい、というコンセプトで欲張ってやっていた。

はじめてのスカイダイビング。

飛ぶ前にちょっとした研修を受けた。

両手を広げるタイミングや着地するときの足の体勢などを教わる。

一緒に飛んでくださったのはイケメン外国人。

へましたらどうしよう・・・

相手の言っていることが理解できなかったらどうしよう・・・

空を飛ぶだけでも恐怖なのに、お互いの意思疎通ができるのかどうか、という最大の不安があった。

思いのほか研修はあっさりと終わり、いよいよヘリに乗り込む。

ヘリの中でイケメンインストラクターと体を密着させ、あとは一緒に飛び降りるだけ、の体勢で離陸した。

友達と一緒にやったのだが、へらへらして全く怖い様子ではない。

私なんか失禁してしまいそうなくらい恐怖心でいっぱいなのに、なんだその余裕は。

飛ぶ順番は友達、私の順番だった。

そしていよいよ飛ぶ瞬間がやってきた。

人生一、顔がひきつっていたに違いない。

友達が飛んでいなくなった。

そして私の番。

もう頭が真っ白だった。

いくらインストラクターがついているとはいえ、もしもパラシュートが開かなかったらどうしよう・・・

彼の指示がわからなかったらどうしよう・・・

もうここまできたのだからどうにでもなれ。

友達が飛んだ数秒後、私も飛んだ。

落下した感覚だけは覚えている。

くるくると身体がゆっくりと回りながら落ちていく。

正直パラシュートが開くまで記憶がない。

インストラクターの彼に肩をポンポンとたたかれ、両手を大きく広げた。

空を飛んでる!

なんて思う余裕はなく、落下している私は、無(む)だっただろう。

無事パラシュートが開き、ようやく景色が視界に入ってきた。

モーリシャスの美しい海と緑が目に飛び込んでくる。

あぁ、生きててよかった。

パラシュートが開いた安堵感でいっぱいだった。


私たちがお世話になったのはスカイダイブモーリシャスさん。

お店にはここへ訪れた人々が残したであろう、それぞれの国旗がぶらさがっていた。

私たちが訪れた時は、日本国旗はなかった。

帰国したあと、そのことを思い出し、ずうずうしくもお店に日本国旗を並べて欲しいと思った。

日本国旗をamazonで購入し、初めて国際便を使いモーリシャスへ送った。

日本国旗を郵送した旨をメールで伝えたが数日たっても音沙汰はなく、1か月経っても返信はなかった。

国旗を送っていたのを忘れかけていた頃、スカイダイブモーリシャスさんのYouTubeを見ると、なんとお店に日本国旗がぶら下がっていた。

飾ってくれている!

よかった、届いていたんだ。

嬉しかった。

そのときの画像がこちら。


でっかい中国の国旗の隣に日本国旗!
右側の彼は一緒に飛んでくれたイケメンインストラクター


今はどうか分からないが、2015年当時は確かに日本国旗が飾られていた。

今も飾ってくれていると嬉しいのだが。


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